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カザフスタン/アスタナ特派員ブログ 秋桜 百合枝

カザフスタン・アスタナ特派員が現地からアジア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。


つい最近、サーカスの裏手に見慣れないお店が出来ていました。
ハチャプールナヤと掲げてあるそのお店に近づいてみると、ちょうど昼時、営業を始めたばかりの様です。
店主に話を聞いてみると「中に来なさい」と、折角なので話を聞きがてら食事をする事にします。
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店内にカザフスタンのそれとは違う調度品があります。
何やら彼らは、アルメニアからやってきた母娘で(アゼルバイジャンとの戦争の事なのか)数十年前の戦火を逃れてアスタナに来たという事です。
お母さんのお祖父さんがカザフスタンにいて、そこに身を寄せそのままアスタナで生活している様です。
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「これはプレゼントだから、まあ飲みなさい」と娘さんの淹れてくれたコーヒーはイブリック(ジャズベ)のトルココーヒー。
これはカザフスタンでもポピュラーな飲み方ですが、ドリップやマキネッタと違った美味しさ。
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開店したばかりの為か、店にメニューはなく壁の写真から注文するという新しいスタイル。
生地を整えて、オーブンに向かうのはお母さん。
20年アスタナのレストランで働いたものの、自分たちのファストフード店を持ちたいという娘さんの強い希望で、こうしてお店を開店。ハチャプリのファストフードはアスタナにないからね、と母娘揃って胸を張ります。
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定番の玉子の乗った「по Аджарски」(パ アジャールスキ)、牛肉入りの「с гавядиной」(ス ガビャージノイ)、生地をチーズとジャガイモで作った「по Мегрельски」(パ メグレールスキ)など注文出来ます。
ファストフードとはいえ、作ってその都度焼くので、出来上がりに15分ほど。出来立てのその美味しさたるや。
写真を撮り忘れましたが、レモネードが美味しかったのでそれを伝えると「私が作ったの!」と元気に答える娘さんが素敵です。
良いものは良い、嬉しい時は素直に喜ぶ。
謙遜の文化の日本、さらに客商売とあれば尚、目にする事はできませんが非常に美しい光景です。
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会計係は娘さん。
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左からマリーナさんとヴィーカさん。
昼から23時まで営業中。
59-09.jpg撮影:秋桜特派員承諾済み


【Хачапурная No1】
住所:サーカスの裏あたり
営業時間:12:00ー23:00


2018年8月 6日

日の長い夏のアスタナ。
朝の5時に日が昇り、暗くなるのは22時前後。
陽の明るさ暖かさを貪る様に、街の人々は遅くまで外で遊びます。
私もその例に倣い散歩に出掛けます。
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ここでロシア語で散歩を指すгулять(グリャーチ)という語が思い浮かびますが、まさにそれです。
ソ連時代の人々は物がなかったせいもあり、何時間もグリャーチしたといいますが、このお散歩文化はそう簡単に廃れない様です。
イシム川の左岸、地図で示すと南側、カバンバイ通りとトゥラン通りに挟まれた一帯に、大きな公園が横たわっています。
森というよりは芝生の中の道を、ひたすら歩きます。
この先に何があるのか分からないものの、人の流れに沿って奥へ奥へ進みます。
この流れはさしずめ、冬には何もなかったこの公園に、活力を与える血液かの様です。
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コクシェタウのアイスとおもちゃ屋さんが並んでいます。
このアイスは美味しいので絶対買うに一票。
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公園の真ん中に湖があり、その湖を渡る橋の上からは遊園地ゾーンが見えてきました。
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横並びに固定された座席が回転するタイプのアトラクションの前で、小学生と思しき少女たちが、皆一様に羨ましそうに佇んでいます。乗り物が8才以上なので、年齢制限憎しの顔でしょうか。
その隣で引率の先生が遊具の様子を、スマホで動画撮影しています。彼らにとっては珍しいのか、撮影の理由が謎。
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テニスコート大に水を張ったプールに、ボートを浮かべた乗り物もあります。
その名も「楽しい小舟(複数形)」、スマホが濡れると嫌なので、私は今日はパス。
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さらに奥に進むと、フィールドアスレチックというのか、高所をロープで渡ったり木のブランコに登ったりして遊ぶアトラクションもあります。スマホを落とすと嫌なので、私は今日はパス。
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メリーゴーランドをはじめジェットコースター、回転系のアトラクションと、下手な遊園地に見劣りしないくらい乗り物があります。
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ポップコーンや綿あめ、これらも日本より安いです。それぞれ70円やそこら。
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この街の人は射的が好きなのでしょうか、目にする4台目の射的です。
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驚いた事に、イシム川の川っ縁にビーチが出来ています。そしてレンズを向けた瞬間、これはもはや盗撮。
このビーチの営業時間は10時から20時30分、入場料は大人500テンゲ、14才まで200テンゲ、16才までは要保護者同伴です。
シートの上で日焼けする人、川で泳ぐ人、みんな楽しそうです。フルチンの男の子も◎
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街の真ん中ツェントラーリヌィ・パーク、オススメです。
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【ツェントラーリヌィ・パーク】
https://goo.gl/maps/ZiHPZP7HEuG2


2018年7月23日

私は今、あるバーでビールを嗜んでいる。
チョコレートの香りのつけてあるこのビールはベルギー製で、有名な『GUINNESS』同様、グラスに注いだ時に泡を細かくする為のプラスチックの球が入っている。
ビールを注ぎきってしまうと、空の缶の中の球はいよいよ用済みだ。
缶とビールと球、用済みの球とは一体何なんだ。無意味な事をぼんやり考えながら、所在なげに辺りを見回す。
色とりどりのネオンに照らされた、紫煙で多少曇った店内にはDJブ−スが設置されている。
CDJとMACを駆使したDJが、アンビエントを掛けている。
さっきは「今時フルいだろ」とツッコミを入れたくなる様な20年前に流行ったブラックミュージックが流れていた事を鑑みるに、時間毎に選曲する人が違うのだろう。
あちこちで上がる若い男女の矯正も、週末の夜に相応しく、いずれもある種の高揚感の演出に一役買っている。
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さて、このバー。ここに入るには、幾つかの手続きが要る。
先ずは21歳以上である事。月齢で言えば241ヶ月以上。私は何とかクリアしている。
次にこの店を知っている人に、この店の存在を聞く事。
いや、何も紹介制という事ではないのだが、この店の事は、どのサイトにも紹介されていない為、ここに辿り着くにはそれが一番の近道というだけの事だ。


店の外観は一見すると、別のレストランとして営業している。
そのレストランに入り『この地下の秘密のバーを知っている旨』をボーイに耳打ちすると、特別な窓口に案内してもらう。
窓口でも同様、バーに入りたい旨を告げ5,000テンゲ(約1,700円)を支払う。そうすると窓口から大きな金色のコイン5枚が手渡される。地下世界では貨幣として流通する硬貨。
受け取ろうと差し出した手にスタンプが捺される。紫外線を照射すると光って見えるタイプの塗料を用いたスタンプ。これはなんとも危険な香りだ。
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店内を横切り、窓口と反対側の出入り口に向かって進むと、黒い電話ボックス。
今時、電話ボックスを使う人間などいないだろうと思うが、それこそが狙いなのだ。
この黒い電話、実は地下の入り口に通じるコード(暗号)を入力する装置になっている。
そしてそのコードが発行されるのが当日のみで、発行されたその日しか使う事が出来ない。
ちなみにインスタ 404barnotfound で発行している。


横に立つ強面の警備員に気取られない様に、手早く、そして間違えない様にコードを入力する。
小さな音を立てて、重い扉が開く。

扉の先には地下への螺旋階段。降りきった先に小部屋。
無表情な警備員が、紫外線照射装置を手に歩み寄ってくる。
手の先ほど捺された辺りを掲げると確認を終え、表情を変えぬまま微かに頷く。
後ろを振り向くと、鍵付きのコインロッカーが目に入る。何かあると面倒だ。スマホ以外の荷物を仕舞う。


前室を通り抜け黒いカーテンを潜ると、ネオンの輝く地下世界が眼前に広がる。
時間が早かったせいかあまり人は多くない。
椅子や大きなテーブルの並ぶ中央を通り過ぎると、一方通行でしか入れない酒の並ぶ一画がある。
ポケットの硬貨が役に立つ時が来た。
棚に並ぶ酒はウォッカからコニャック、ワイン、冷蔵庫には多種多様のビールがある。
それぞれ数字が書いてあり、値段はどうやらテンゲで表示されているらしい。
生ビールとシャンパンを頼み、恐る恐るくだんの硬貨を出す。
硬貨は1枚1,000テンゲで通用し、端数は現金で払い、同様に釣りは現金で貰う。
「現金使えるんかい」という言葉は飲み込む。下手な事を言って何をされるかわかったものじゃない。
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買った酒を手に店の中央、空いているテーブルにつく。
望めば料理を頼む事も出来る。
傍らのメニューを見るに、料理は上のレストランのものの様だ。
シャシリクを注文する。
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ダーツがあったのでやってみる。
1ゲーム500テンゲ。
偶然ルールのお陰で勝てたものの、私は基本的にダーツは下手らしい。
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向こうの一団が、バスケットボールのフリースローに似たゲームに興じている。
両陣営が交互に卓球大のボールを投げ、ゴールに見立てたグラスに入る度に、入れられた方が酒を飲むという、米国ではポピュラーな遊びだと教えられる。
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カジノのルーレットとショットグラスが一体化した道具もある。
大人数で酒をあおるのに良さそうだ。
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トイレに立つと、そこはおよそカザフスタンとは思えない光景が広がる。
日本では廃刊になった月刊の方の『PLAYBOY』誌に出てくる様な、扇情的なグラビア写真が壁一面に貼ってある。
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誰かに口止めをされた訳ではないが、ここに詳しくこのバーの存在を書いてしまった以上、私の身に何が起こるかわからない。
賢明な諸兄諸姉においてはどうか、正しい道順と秘密を厳守した上でここに訪れる事をおすすめしたい。
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【404 BAR NOT FOUND】
住所:カバンバイ通り13/4 カナダ大使館の左隣、レストラン『Пункт П』の地下
インスタグラム:404barnotfound
https://goo.gl/maps/M32LM1upaLK2


2018年7月20日
2018年7月19日
2018年7月 2日
2018年6月22日
2018年6月15日
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    アスタナ特派員
    秋桜 百合枝
    アスタナに住んで半年。写真や映像制作のかたわら、街の中を行ったり来たり。 行く先々の情報を、特派員ブログで紹介します。 1997年に遷都した、まだまだ新しいこの街の魅力を、一緒に探しに行きましょう。 DISQUS ID @disqus_gJj7dbPUsA

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