ギリシア正教のイースター

公開日 : 2008年04月30日
最終更新 :

 ギリシアの年中行事の中で、クリスマスより盛大な宗教イベントがイースター(ギリシア語でパスハ)。クリスマスはキリストの生まれた日ですが、パスハは復活をとげた日です。毎年、日にちが変動しますが、ことしは4月27日。学校は2週間イースター休暇となり、会社も休みになるので皆こぞって海外旅行に出かけたり、田舎に帰郷したりします。首都脱出の人々で空港や高速道路、港は大混雑!アテネ市内は渋滞もなく空っぽに。美術館などの観光施設、商店なども休みになるので観光客の方は避けた方がいい時期です。

2008 pasha 011.jpg

 復活は日曜日なので、その前の1週間がキリストの受難週です。よって直前の木曜日からは普段、宗教的ではない人でも夜になると街の教会に出かけます。金曜日にはエルサレムから飛行機で聖火が運ばれ、各都市へ分けられます。そこからまたそれぞれ市内の教会へとシェアされます。

 土曜日の夜は私も教会へ。家族揃って義姉夫婦の住むパレオ・プシヒコのアギオス・ディミトゥリオス教会へ行きました。日付が変わる直前に人々が次々に教会を目指して出かけるのは、日本の大晦日の神社詣のようです。人々が教会の前に集まる中、23時45分、司祭が聖火を灯して教会内から出てきました。皆キャンドルを持っていくので、次々にとなりの人から人へ火を移していきます。あっという間に全員の手に聖火のキャンドルが灯された状態に。そして「待ってました!」と言わんばかりに日付が変わった瞬間、「キリスト復活!」と声高らかに叫び合います。

FOOD 039.jpg

 あまり守られていませんが^^;パスハの前はお肉やミルク、卵などを断つ習慣があり、この日はその動物性タンパク断ちが終わる日となります。教会から帰ると、羊のレバーや腸、ハーブ、お米などをコトコトと長い間煮込んだ「マギリッツア」というスープを食べるのが習慣。とても胃にやさしく滋味に溢れた味がします。

ttoa 159.jpg

 そして日曜の朝からは、ラム(子羊)の丸焼きが各家庭やレストランなどで調理されます。串刺しで、薪であぶられるラムはちょっと残酷ですが、とても美味しいです(ごめんね〜)...。親戚一同集まり、飲めや、歌えや、踊れやの大騒ぎ。断食してダイエットに成功しても、すぐ体重が戻ってしまうのも時間の問題ですね^^;

2008 pasha 057.jpg

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。