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ギリシア/アテネ特派員ブログ 旧特派員 有馬 めぐむ

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2009年5月 4日

新型インフルエンザA(H1N1 豚インフルエンザ) ギリシャの情報


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新型インフルエンザA(H1N1 豚インフルエンザ) ギリシャの情報

 パンデミック(世界的大流行)寸前かと世界中で報道されている新型インフルエンザA(H1N1 豚インフルエンザ)。ギリシアにおける感染者は現時点では確認されていませんが、アテネのエレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港とテッサロニキの国際空港では
サーモグラフィ(熱感知装置)検査を行っています。ピレウスなどの国際港でも検査は始まったようです。
 一般的にルーズなイメージのギリシアではありますが、かなり早い段階で空港でのサーモグラフィ検査を実施。テレビのニュースによるとヨーロッパでは一番早く開始したということです。政府はタミフルやその他の抗ウイルス薬などを人口の12%分は保有していると発表。

 アテネの様子はと言いますと、ニュースでは連日報道してはいますが、まだ感染者が確認されないこともあってか、人々の日常生活レベルにおいては、今のところ特に目だった変化は見られません。ただヨーロッパは陸続きですし、他国では徐々に感染者が発見され、ついにお隣イタリアで2人の感染者が確認されたので、保健省は警戒を強めています。

  
 WHO(世界保健機構)が警戒レベルを現行のフェーズ5(パンデミック直前)から6(パンデミック)へ引き上げるのかどうかも注目が集まっています。新型インフルエンザはワクチンが作られるまでには数ヶ月を要するとのことで、不安な日々が続きそうですが、一刻も早く沈静化するのを祈るばかりです。
 
 ちょっと話が脱線しますが…日本でもメジャーな言葉となりつつあるパンデミックはギリシア語のパンディミアが語源。パン=全て、ディモス=人々の、という2つの単語からできた言葉です。以前、「医学の父」と呼ばれたヒポクラテスのことを書きましたが、ギリシア語は医療関係の専門用語や心理学用語で多くの言葉の語源となっています。
 
 またWHOのシンボルマークは、蛇が巻き付いた杖。これはギリシア神話に由来しています。杖の持ち主は医学神アスクレピオス。彼はアポロンの息子で、ギリシア神話に登場する名医です。古代遺跡の劇場があることで有名なペロポネソス半島のエピダウロスは、アスクレピオス崇拝の聖域で、彼のための壮大な神殿がありました。
 アスクレピオスは優れた医術でついには死者をもよみがえらせることができるようになったため、冥界の神ハデスは、死者が冥界から蘇ってしまえば生と死の秩序が乱れてしまうと全能神ゼウスに強く抗議しました。ゼウスはこれを聞き入れて、雷でアスクレピオスを撃ち殺したということです。
 しかしアスクレピオスは、死後、天に上げられてへびつかい座となりました。ギリシア神話では亡くなったり殺されたりしても、星座になるというのは最も名誉なことで、神の一員に加わったとされます。神の座についたアスクレピオスは医神として現代においても医学の象徴的存在となりました。またアスクレピオスの持っていた蛇の巻きついた杖は、医療のシンボルマークとして世界的に広く用いられています。
 数年前、国際会議の仕事をした際、アメリカからのドクターに教えてもらったのですが、WHOの他にもアメリカ医師会のマークになっているそうです。 
 
 ギリシアの保健省がこの新型インフルエンザAのために設置した対策本部の名前は「アルテミス」!アルテミスは月と狩りの女神ですが、疫病や死を送る女神でもあるのでなぜアルテミス?!と意外に思いましたが、ハリケーンに名前をつけるように特に名前に意味はないそうです。「アルテミス」の本部が設置されたのは、マルーシのシズマノグリオ病院。24時間体制で専門の医療チームが待機し、感染の可能性がある患者を受け入れていると発表されました。

★新型インフルエンザ対策本部 シズマノグリオ病院 
 TEL 210 803 9001 情報提供のみ 210 803 9100 緊急時の番号 210 803 9408


 とにかく予防は手洗いやうがいの励行、マスクの着用です。他国の特派員さんも書いてらっしゃいますが、ギリシアも例にもれず風邪をひこうが花粉症がひどかろうが、日本人のようにマスクをする習慣はありませんし、実際マスクを着用している人はめったにいません。旅行にいらっしゃる方々はマスクを日本から数枚持参されることをおススメいたします。もし具合が悪くなり急な高熱などインフルエンザの症状が出たらすぐに医療機関へ。ちなみに緊急時の場合は、ギリシアの救急車通報番号は166です。
 また在ギリシア日本国大使館からのお知らせによりますと、ギリシア保健省では、インフルエンザのような症状が出た人に対し、まず以下のTELに連絡するよう呼びかけています。


★TEL 210 521 2054 もしくは210 522 2339(英語、ギリシア語対応)


 
追記:5月18日、ギリシア国内で初の感染者が確認されました。19歳の学生で、アメリカ系ギリシア人男性。16日アメリカからの直行便で帰国後、発熱など新型インフルエンザの症状があり、指定病院で診察、感染が確認され治療中だということです。
 
 在ギリシア日本国大使館の新型インフルエンザ更新情報掲載のページへはこちら から


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2009年5月 4日
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      有馬 めぐむ
      アテネ在住ライター。ギリシャ政治経済、社会事情、観光情報などを日本の新聞、雑誌、ウェブサイトに執筆。たまにラジオ出演も。共著に『お手本の国のウソ』(新潮社)、『世界が感嘆する日本人』、『世界で広がる脱原発』(共に宝島社・原稿提供)。こちらのサイトでは、主にギリシャ国内の旅行や、アテネのイベント、レストラン情報などをお伝えしています。

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