ギリシャの夏はフィッシュタヴェルナ
紀元前490年にアテネの外港として建設されたという歴史ある港町、ピレウス(ピレアス)。今日はエーゲ海の島々への旅の拠点として栄えています。散策にもちょうどよい町で、アテネの都心、オモニアやモナスティラキからメトロ(イサプ)のグリーンのラインで約20分です。ピレウスの駅(写真下)は採光式の丸屋根の設計で、来る度になかなかおしゃれな雰囲気だなあと思ったりします。
港町だけあって美味しいフィッシュタヴェルナ(プサロタヴェルナ)がいろいろと充実していますが、その中でも最近行き始めたミクロリマノにあるお店がとても美味しいのでご紹介。
ピレウスと言えば、以前に少しご紹介した名画「日曜はダメよ」の舞台になった町。メリナ・メルクーリ扮する娼婦イリアが住んでいた町です。駅の前にすぐ見えるのは主に外国航路の大型船が着くメインの港。先月は日本の海上自衛隊の練習艦隊が寄港していて見学に行ったりもしました。
大きな港の他に、ゼアとミクロリマノという小さな港もあり、クルーズでも中型の船はこれらの港から出たりします。ゼアやミクロリマノにはお金持ちの優雅なヨットもたくさん停泊していてカフェやタヴェルナも多いので、散歩するのにも楽しい場所です。
「パパイオアヌー」はミクロリマノの港沿いからちょっと路地に入った場所にあり、外観はいかにも古そうな店なのですが、中は最近リノべーションをしてとてもいい雰囲気。港の風景などは見えませんが、緑に囲まれたテラス席も涼しげで、店に入ると外界とは全く違う雰囲気になります。
前にも書きましたが、観光地はどこでも海に面しているタヴェルナはぼったくりであんまり美味しくない店もあったり…。ハイレベルな味を求めるなら海の見える場所からちょっと入った路地にある店の方が断然いいものをお値打ちに提供しています。
ここはギリシャで最も読まれている新聞のひとつ「カシメリニ」紙の選ぶベストフィッシュタヴェルナに4年連続選出され、ことしは有名情報雑誌のベストフィッシュタヴェルナの賞もとった店。その日おススメの新鮮なシーフードがいただけます。
お昼13時半からオープンし、夜12時半まで営業しています。この日はギリシャのランチタイムにしては早めの13時半ごろに行ったのですが、ここが契約している新鮮な魚介類を売りにくる漁師さんが来ていて、その様子を見るのも面白かったです(写真左下)。
オーナー曰く「この漁師さんがちょっと遅れてくることが多く、そうなるとベストな食材が揃わないので、14時すぎに来たほうがいい」とのことです。この日もムール貝がプリプリですごく美味しかったです。
ウニは新鮮ですごく味が濃厚!お寿司のウニもいいですが、ギリシャではスプーンですくってそのまま食べます。ここはパンの代わりにガーリックトーストが出るのでそれにのせて食べても美味しいです♪ウニはギリシャ語で「アヒノス」(ノに強くアクセントをつける)。もしくは「アヒノサラータ」と注文してみてください。
下の写真は私の好きな小魚ガブロスのフライ。カラッとあがっていていいかんじです。レモンをたっぷりかけていただきます。身がふっくらしていて美味しかったです。
写真は全て数週間前にランチに行った際のものですが、昨日ディナーに行った際はイカのグリルが絶品でした。7、8月はサーディンも美味!また昨日はエギナ島辺りで獲れたというバルブーニ(ヒメジ類)に似た赤い小さめのお魚のグリルがすごく繊細な味で感動ものでした。正式な名前はオーナーも覚えてないそうで、通称「パパガラキ」(オウムの意)と呼ばれる魚らしいです。
どの料理も素材自体がとびきり新鮮なのでしょうが、調理の仕方がシンプルかつ素材の良さを見事にひきだしていて、お見事。ウェイターさんたちのサービスもギリシャとは思えないほど(?!)手際がいいです。
平日に行っても混んでいますので、週末は必ず予約するか、早めの時間に行く方がいいでしょう。大きな魚をオーダーした場合は別として、サラダ、イカやウニなどの魚介類、小〜中くらいの美味しい魚、グラスワイン、デザートなどひととおりオーダーして、ひとりあたり25〜30ユーロくらいです(3、4人で行った場合)。ピレウスに行くことがあったらおススメのタヴェルナです。
※8月のギリシャはバカンスの季節。アテネやピレウスは徐々に空っぽになっていきます。タヴェルナやレストランも数週間、クローズしたりしますので、電話で確認してから行かれることをおススメします。
★ΠΑΠΑΙΩΑΝΝΟΥ (パパイオアヌー)
住所 Φιλίππου 5 Μικρολίμανο Πειραιάς
(フィリプー5 ミクロリマノ ピレアス)
TEL 210 4225 059
定休日 日曜
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