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ギリシア/アテネ特派員ブログ 旧特派員 有馬 めぐむ

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2010年2月18日

マノス・ハジダキスが通ったフィッシュタヴェルナ


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マノス・ハジダキスが通ったフィッシュタヴェルナ

 今週の月曜日(15日)はカサラ・デフテーラ(聖灰月曜日)でした。ギリシャの移動祝日で、シーフードを食べると共に凧を揚げる習慣があります。アクロポリスを見渡せるフィロパプスの丘などでは家族で凧揚げを楽しむ人々の姿が見られます。六角形の凧を揚げるのが特徴。
 この日からパスハまではサラコスティ(四旬節)と呼ばれる節食期間。肉や卵、ミルク等は口にせず、代わりにタコ・イカ・エビなどのシーフードや野菜、ゴマをたっぷり使ったラガーナというパンやハルヴァスというお菓子を食べ、カロリーを摂取します。
 パスハ直前の1週間はキリストの受難週なので、宗教的な人はギリシャ料理のほぼ全てに使われるオリーブオイルさえ使用しないようにして、数日前は全く何も口にしない人もいます。
 

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 私の周囲では(私も含め)節食期間を守っていない人が多いのですが、そのくせカサラ・デフテーラはここぞとばかりにシーフードを食べようと張り切ります^^;
 去年のカサラ・デフテーラ は凧揚げを見に行ってから、中央市場で食材を調達しておうちごはんにしたのですが、ことしは外食に行くことになりました。
 ピレウスにある老舗のプサロタヴェルナ(フィッシュタヴェルナ)「ヴァシレナス」へ。1920年創業、当時はごく小さな店でしたが評判を呼び、多くの文人墨客が常連になりました。名画「日曜はダメよ」の音楽で有名な作曲家、マノス・ハジダキスも大ファンだったというタヴェルナです。
 今のシェフはベルギーで修業を積んだ3代目の若きシェフ。余談ですがとてもハンサムな方でした!彼の代になってから、店内はリノベーションされ、典型的なギリシャのシーフード料理にモダンテイストを加えたアレンジ料理になりましたが、古い顧客にも評判は上々。前から行きたいと思っていましたが、運良く予約がとれました。 トップの写真は新鮮なイカをイカ墨&クリームで仕上げた一品。


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 上の画像、左は前述のゴマをまぶしたパン、ラガーナ。カサラ・デフテーラには日本でもおなじみのタラモサラダを食べるのも習慣ですが、ここのタラモサラダ(画像右上・左)のはかなりアレンジを加えられていてちょっとレシピ不明ですが、クリーミィな味わいの中に魚卵の味が生きていてとても美味しかったです。他の2種はファヴァ(画像中央・豆のペースト)とティロカフテリ(唐辛子などで辛く味付けをしたナチュラルチーズ)。


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 私がオーダーしたエビのロースト(画像左上)も新鮮で甘みと旨味がたっぷり。付け合せの千切りズッキーニはコリアンダーと共にソテーされていてエビとよく合いました。タラのフライとビートの一皿(画像右上)も量が多すぎず、洗練された味わいです。タラのフライはちょっとくどいことが多いのであまり好きではないのですが、これはさっくりうまく揚げられていました。


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 魚介のパスタ(画像左上)はソースがマイルドでシーフードの旨味が生きていて大満足な一皿でした。デザートはモサイコ(モザイク)という家庭でもよくつくられるチョコレート菓子を。チョコレートと砕いたビスケットにバターを混ぜ、冷凍庫で固めたものです。これ、大好きなのでたまに作るのですが、やはりプロのは一味違います。見た目も見事にモザイクみたいだし、カプチーノ仕立てにしているところもなかなかお洒落でした。


 5人で行って各々ワンドリンク、前菜、メイン、デザートと一通りオーダーしてひとりあたり35ユーロ。アップした画像の料理以外にもムール貝ワイン蒸しなどもオーダーし、全てシェアしたのでいろいろ食べれてかなり満足。このクラス感のある料理にしてはお値打ちだと思いました。ただワインリストは高めのものが多かったので、ボトルでオーダーすると高くなりそうです。人気の店ということもありますが、経済危機は一体どこに?と思うような大繁盛ぶりでした。
 

 最近、日本でもかなり大々的にギリシャの経済危機を報道しているので、私の元に来る執筆依頼までもが経済危機について書いてほしいというものが多かったり^^;ここへきて突然、生活が激変しているということはないのですが、やはり一昨年の秋からの世界的な金融恐慌で仕事を失ったり、減らされたりした人も周りにけっこういて、失業率もひどいしワークライフバランスは崩れてきています。
 しかし世界貯蓄率トップの日本人の国民性と比べれば、経済危機にも関わらずギリシャ人は本当に浪費好きで、特に食べることに欠けては倹約なんて知らないように見受けられることも。レストランなどの平日の客は減っているものの、もともとギリシャ人は非常に外出、外食好きなので、チクノペンプティはプシスタリア(肉料理専門のタヴェルナ)はどこも満員でしたし、カサラ・デフテーラはプサロタヴェルナがどこも予約でいっぱいでした。
 
 政府はデフォルト危機をなんとかしようとやっきになっていて、新しい税金を爆発的に課し始めました。不景気なのに相変わらず物価はフランスやドイツなどと比べて異常に高いしと悩みの種は多く…。しかしこの日も家族で凧揚げを楽しむ光景は多く見られ、生活を楽しむことには余念がないギリシャです。まあ今後が更に問題なのですが…。


 これからギリシャはパスハを迎え、一年の中で一番盛り上がる季節。春からは日に日に気候もよくなってきます。自助努力も不可欠ですが、観光業が頼みのギリシャなので、たくさんの人々が旅行に来てくれることを願うばかりです。


★ΒΑΣΙΛΑΙΝΑΣ(ヴァシレナス)

住所               Αιτωλικού 72 Πειραιάς
                  (エトリクー 72 ピレアス)
TEL               210 4612 457

ホームページ(英語あり)   http://www.vassilenas.gr


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カテゴリー レストラン・料理・食材 生活・習慣・マナー
2010年2月18日
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      有馬 めぐむ
      アテネ在住ライター。ギリシャ政治経済、社会事情、観光情報などを日本の新聞、雑誌、ウェブサイトに執筆。たまにラジオ出演も。共著に『お手本の国のウソ』(新潮社)、『世界が感嘆する日本人』、『世界で広がる脱原発』(共に宝島社・原稿提供)。こちらのサイトでは、主にギリシャ国内の旅行や、アテネのイベント、レストラン情報などをお伝えしています。

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