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ギリシア/アテネ特派員ブログ 旧特派員 有馬 めぐむ

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2010年2月25日

ギリシャのストライキとバンクーバーオリンピック


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ギリシャのストライキとバンクーバーオリンピック

 遅ればせながら今月のお題「バンクーバーオリンピック」。第21回冬季オリンピックもクライマックスに近づいておりますね。ギリシャはオリンピック発祥の地なので、1896年に開催された第1回近代オリンピックもアテネで開催されました。今でもオリンピックの聖火は、ギリシャのオリンピアにて太陽光から採火される儀式が行われ、開催地へ運ばれます。開会式でもギリシャの選手団は、発祥地の選手ということで、いつも先頭で入場します。

 
 しかし04年のアテネ五輪は別として、最近ギリシャがオリンピックで存在感を示せるのは開会式まで?!アテネ五輪でギリシャは金メダル6個、銀6個、銅4個と大健闘しましたし、基本的に夏季大会はウィンドサーフィン、陸上、リフティングなどでメダル獲得もあるので、けっこう盛り上がります。しかし冬季は注目されるほど活躍する選手がいないせいか、本当に盛り上がりに欠けます…。元々冬季五輪は後に加えられたもので、オリンピックの手本となった古代ギリシャのオリンピックに冬の競技はなかったからというわけではないでしょうが、1936年から17回、参加しているものの、関心のない人の方が圧倒的に多いです。今回のオリンピックについて周囲に聞いても、「オリンピック?ああ、そういえばやってるのよねえ」とか、「どこでやってるの?」みたいな反応多し^^;今回、選手団としてはクロスカントリーなど男性4人、女性3人の計7人がバンクーバーに乗り込みましたが、現時点でメダル獲得はなし。


 日本ではやはりフィギュアスケートが一番注目を集めていますよね。私はこんなにフィギュアスケートがブームになる前から好きで、子どもの頃から欠かさず観てきたのですが、ギリシャではスター選手もいないため、「フィギュアスケートが好き」と言っても共感を得られたことは全くありません。さすがに世界選手権や欧州選手権はテレビ放映しますが、四大陸やグランプリシリーズなどは満足に放映されないことが多いです。そんな中、私の住むポリカティキーア(集合住宅・マンション)の上の階に住むマルケラちゃん(17歳)はフィギュアスケートを習っている女の子!私の周囲で唯一、フィギュアスケートについて、さらには浅田真央選手や安藤美姫選手についてもバッチリ一緒に語れるギリシャ人です。 
 特に安藤選手の演技が好きという点でも私と意見が一致していて、以前、ギリシャでもニコライ・モロゾフ・コーチに指導を受けていた選手がいたとかいないとか言っていました。


 そして今季の安藤選手のフリーのテーマはクレオパトラ。このクレオパトラとはエジプトの女王、プトレマイオス王朝、最後の女王クレオパトラ7世を指しています。当時のエジプトの宮廷では公用語として古代ギリシャ語が話されていました。映画などの褐色に焼けた肌や、黒髪断髪のヘアスタイルのイメージからは意外かも知れませんが、彼女はギリシャ人だったという説が最も有力。今でもギリシャにはクレオパトラさんという名前の女性が普通にいるくらい。よって安藤選手が大好きなマルケラちゃんも大喜びです。そういえば、男子シングルのトマシュ・ベルネル選手(チェコ)もSPのテーマはギリシャネタ、「その男、ゾルバ」でした。本人にも合っていてなかなか面白いプログラムだと思いましたが、残念ながら今回は調子が悪かったようですね。
 
 
 男子も堪能しましたが、楽しみにしていた女子、まずはショートプログラム。ギリシャでは昨日24日の夜中の2時半から朝の7時頃まで国営放送でライブ放送予定でした。しかし!24日はギリシャでは大規模なゼネストが行われることに。日本ではストライキと言っても「回避されるもの」という感覚でしょうが、ヨーロッパはそういうわけには行きません。特にギリシャはストライキ大国。絶対に決行どころか、労組の組織力が強いので、交渉が長引くことも多いのです。
 24日はエレフテリオス・ヴェニゼロス国際空港の管制塔がストのため、全発着便が運休、市役所や税務署などの公的機関、メトロ、バス、トラム、トロリーバス、郊外鉄道などほぼ全ての交通機関がストップ。公立の学校や大学、病院に至るまでストライキに突入します。そして国営テレビも!オリンピックは主に国営放送が放映するのですが、毎年、ストライキの日はたいてい朝の6時から決行されます。

 
 ちょっと待って!朝の6時と言えば…ちょうど浅田選手が登場するころではないか!と前夜、気づいて愕然とした私。その後には最大のライバル、キム・ヨナ選手や、鈴木明子選手が登場し、最後の安藤選手まで有力選手が続くというのに…。眠いけれどせめて5時には起きて観ようと思っていたのに…。6時でブチッと放映が切れたらどうしてくれよう〜。まあ今はネットなどで観れることは観れますが、やはりテレビの大画面でライブで観たいという切なる願いがありました。
 

 そんな不安にかられながら、5時起床。いつもギリシャでフィギュアスケートの解説をするのはクラシック音楽や芸術性の高い競技に造詣の深いアレクシス・コスタラス氏。いつも男子の演技の方が解説に力が入っているため、ちょっとゲイっぽいかんじもいたしますが(←勝手な憶測)、教養溢れるスマートな解説をします。次々と選手が演技を終えていき、ついに彼も絶賛する真央ちゃんの演技が開始されました。でも…もうすぐ6時。トリプルアクセルの行方もさながら、いつ放映が中断されるかハラハラもの。真央ちゃんは冒頭のトリプルアクセルを見事に決め、無事ジャンプをこなしていきます。しかし!ついにコスタラス氏が解説をやめて「今日は朝6時から明日の朝の6時までストライキですので…」と言い出します。ぎゃあ〜!ついにきたか!ココで放映、打ち切られたら怒りで憤死しそうだわよ!と思った瞬間、「ストライキによって私は解説を話せなくなるけど、女子シングルの最終滑走までは放映を続けます」とのこと。
 ホッとしてすっかり脱力…。最悪の事態を予期していただけによかったですが…。そんなこんなでしっかりと鑑賞できず、なんだか眠気と疲れだけが残りました。でも本当にどの選手も見事な戦いぶり。フリーの26日はストライキがないはずなので、まともに観たいところです。


 毎年、ストライキには本当に困らされます。まあことしはまだ停電になってないのですが、電力会社のストライキで地域をランダムに選んで短時間ですが停電になります。ネットも使えなくなって仕事が停滞してしまうので、毎回パニックに。またギリシャのキッチンはオール電化状態が多いので、料理ができないどころかお茶も飲めません。冷蔵庫の中身も気になるし、冷凍ものは溶け出すし、ふんだりけったりです。最悪なのはゴミ収集の人々がストライキをして街中にゴミが溢れること。
 
 そして…春先は何度もストがあるので、冬季五輪に限らずいつもフィギュアスケートの世界選手権にぶつかることが多く、突然放映を打ち切られたこともあり…。バンクーバーオリンピックが終わってもストに邪魔されながらの私のフィギュアスケート観戦は続きそうです。
 

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カテゴリー スポーツ・観戦 生活・習慣・マナー
2010年2月25日
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      有馬 めぐむ
      アテネ在住ライター。ギリシャ政治経済、社会事情、観光情報などを日本の新聞、雑誌、ウェブサイトに執筆。たまにラジオ出演も。共著に『お手本の国のウソ』(新潮社)、『世界が感嘆する日本人』、『世界で広がる脱原発』(共に宝島社・原稿提供)。こちらのサイトでは、主にギリシャ国内の旅行や、アテネのイベント、レストラン情報などをお伝えしています。

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