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ギリシア/アテネ特派員ブログ 旧特派員 有馬 めぐむ

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2010年8月31日

パトモス島の休日 PART1 ヨハネの黙示録が書かれた島


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パトモス島の休日 PART1 ヨハネの黙示録が書かれた島

 新約聖書の「ヨハネの黙示録」が書かれた島、パトモス島に行ってきました。キリスト教への迫害を逃れるため、キリストの弟子ヨハネがこの島にやってきて、洞窟に隠れ住みました。その際、神の啓示を受け「黙示録」を書いたとされています。そのためエーゲ海の聖地として、キリスト教の宗派を問わず、多くの巡礼者が訪れます。
 1088年に建てられた聖ヨハネ(アギオス・イオニアス)修道院は島の頂上の町、ホラに位置します。ヨハネが住んでいた洞窟も聖マリア(アギア・アンナ)礼拝堂として遺されています。聖ヨハネ修道院、洞窟と共にホラの旧市街全体がユネスコの世界遺産に登録されています。
 歴史的スポットと美しいビーチ、両方が楽しめるこじんまりとした島で、バカンスのシーズンでも騒がしい雰囲気はなく、静かな休日を過ごしたい人におすすめ。


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 パトモス島に空港はないので、ピレアスから船の旅です。夜の0時発のブルー・スター・フェリーズ で出発。15分ほど遅れて出港しました。ツインのキャビンをとりましたが、ホールやカフェはかなり広くてカウチがたくさんあるので、キャビンのない人たちが陣取って眠っていました。キャビン(ピレアス=パトモス島 2人で227ユーロ)をとるとビジネス・ファーストクラス扱いになり、カフェもちょっとクラス感のある別のスペースが用意されています。乗船してカフェバーで一杯、なかなか広くて快適な部屋に戻ってシャワーを浴びたりしているとすっかり真夜中の2時ごろに。翌朝7時にパトモス島に着く予定なので、5時間ほど眠ったら、もうパトモス島。慌ててベッドに入りました。


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 その夜は波が高いと聞いていましたが、揺れもあまり感じず、ぐっすり熟睡。ちょっと遅れ気味らしいので、寝過ごしていたら、「あと10分でパトモス島に到着します」というアナウンスが!キャビンをノックして知らせにも来てくれます。キャビンの窓からはもうパトモス島が見えます。船はその後、レロス島やコス島を経由してロードス島まで行くので、降り損ねたら大変!と慌てて支度をしました。予定より1時間ほど遅れてパトモス島の港、スカラの町に到着。
 

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 スカラにはカフェ、レストラン、ホテル、土産物屋などが建ち並びます。私が以前、旅して気に入ったシフノス島 と同じような、港と島の頂上に主なふたつの町が形成されている小さな島です。メインに巡るのは港町スカラ、頂上の町ホラ、美しいビーチのあるカンボスやグリコス。この4つを結ぶ路線バスがけっこう出ているので、バスをつかって十分観光ができます。路線バスといっても旅行会社が団体旅行で使うタイプのシートのいいきれいなバスです。
 今回はレンタカーを借りました。宿泊ホテルのオーナーおすすめのレンタカー会社を予約してあり、港で待っていてくれました。借りたクルマで一度グリコスの近くのホテルに荷物を置かせてもらってから、早速、洞窟と修道院をめざしました。


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 映画のタイトルなどでもよく使われるアポカリプスとは黙示を意味し、ギリシャ語アポカリプシスからきています。黙示録が書かれたとされる洞窟は、頂上の町ホラと港町スカラを結ぶ丘の斜面にあります。洞窟の入口(画像右上)は聖アンナ礼拝堂となっていて、中はヨハネが啓示を受けたとされる場所や神の声が下ったときに割れたという岩があります。洞窟内は写真撮影が禁じられていますが、ヨハネが寝起きした場所や彼が岩に彫ったとされる十字架の跡などが遺されていて、神秘的な場所でした。
 高校の時、聖書の授業で読んだ新約聖書の「ヨハネの黙示録」。当時はまさかそれが書かれた場所に来るなんて思いもしませんでしたが...。新約聖書の中で唯一、預言書的性格を持つ書で、今までに世界中で起こった大惨事なども暗示されているという解釈もあります。


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 その後、頂上の町、ホラにある修道院へ(画像上)。パトモス島は長らく人が住まない島になっていた時代がありましたが、1080年に東ローマ帝国コムネノス王朝のアレクシオス1世がギリシャ正教会のクリストドゥロスにパトモス島を下賜しました。クリストドゥロスは1088年、丘の上のアルテミス神殿が建設されていた場所に聖ヨハネ修道院を建てました。洞窟も聖なる場所として保存し礼拝堂として整備しました。城壁の周りに修道院を守る目的で町が形成され、ホラは要塞都市として発展していきました。


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 城壁に囲まれた修道院はかなり広く、下界の眺めも最高です(画像右下)。充実した資料・図書館があり、キリスト教の歴史において数々の貴重なイコンや資料がおさめられています。中でも11世紀につくられた聖ニコラウスのモザイクイコンは素晴らしく美しいものでした。他にも「マルコによる福音書」の5,6世紀の写本などがあります。
 またあのエル・グレコが描いたイコンも!ちなみにスペインを拠点に活躍した偉大な画家エル・グレコはクレタ島出身のギリシャ人。本名をドメニコス・テオトコプーロスといいます。
 

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 修道院の入口付近にも展望スポットがあり、港町スカラと紺碧の海を見渡せます。風がかなり強く吹き付けてきますが、しばし留まって絶景を眺める旅人多し。いつまでも眺めていたくなる景色でした。


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 その後、ホラの町を散策。典型的なギリシャの島の風情があり、白い家々と迷路のような狭い道が広がっています。そこかしこに咲き乱れるブーゲンビリアが白い壁に映えています。ブーゲンビリアの花びらの吹き溜まりで猫がお昼寝していました(画像右下)。
 広場付近のタヴェルナ「ヴァンゲリス」(画像左下)は評判の店。ラム肉のローストやパスティッチョなどをいただきましたが、とても美味しかったです。他にギリシャサラダや豆の煮込み料理、グラスワイン2杯を注文し、2人で46ユーロ。お値打ちでした。広場に面した席の他にも、内部に静かな中庭席があります。ホラの土産物店やアートギャラリーなどは夜中まで開いているので、涼しい夜の散策もおすすめ。お洒落なカフェやバーもたくさんあります。眼下に見下ろすスカラの町の夜景もロマンティックです。


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カテゴリー 旅行・ツアー・ホテル 見所・観光・定番スポット
2010年8月31日
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      有馬 めぐむ
      アテネ在住ライター。ギリシャ政治経済、社会事情、観光情報などを日本の新聞、雑誌、ウェブサイトに執筆。たまにラジオ出演も。共著に『お手本の国のウソ』(新潮社)、『世界が感嘆する日本人』、『世界で広がる脱原発』(共に宝島社・原稿提供)。こちらのサイトでは、主にギリシャ国内の旅行や、アテネのイベント、レストラン情報などをお伝えしています。

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