ギリシャ 新年の風習
2012年になりました。今年もアテネ特派員ブログをご愛読のほど、よろしくお願いいたします。さてギリシャの新年、企業や商店などは2日もしくは3日から働き始めていますが、前回の記事にも書いたとおり、クリスマスモードは1月6日の主顕現祭まで続きます。よって新年になっても、引き続きツリーやサンタクロースなど、クリスマスの飾り付けが街中に溢れています。
大晦日には家族が集まってディナーをとりましたが、日付が変わって新年を迎えるにあたって「ヴァシロピタ」というケーキを、家族で切り分けていただきます。シンプルなパウンドケーキに粉砂糖やアイシングなどでデコレーションするタイプが多いです。
ヴァシロピタは、聖(アギオス)ヴァシリオスと呼ばれるギリシャのサンタクロースにあたる聖人に因みます。ヴァシロピタの切り分けにはルールがあり、神、キリスト、マリアなどに供えるためのそれぞれの一切れが切り分けられます。また困窮している人々、恵まれない子供たちのための一切れなど、家庭によって家族以外に切り分ける対象はいろいろ。基本的に一家の主が切り分けます。
中にはアルミホイルに包んだコインを入れますが、それが当った人はこの年、幸運に恵まれるということです。今年は私に早速コインが当たりました。家庭で焼く場合もありますし、パン屋、菓子店などにも様々なヴァシロピタが並びます。ケーキはアーモンドやオレンジの風味が効いたシンプルなパウンドケーキが多いですが、甘めのパンのタイプもよく売っています。
上の画像は友人宅にお呼ばれをした際に、いただいたヴァシロピタ。フランスの老舗ベーカリーPAULのもので、フレンチ風?なのか、ちょっと通常のヴァシロピタとは違いましたが、美味しかったです。ここでもラッキーなことに、私の一切れの中に幸運アイテムが!このケーキにはコインの代わりには小さな陶器のパン屋の手押し車?みたいなものが入ってました。可愛いかったので撮影^^
新年には外出先から帰宅して、初めて家に入る時にも、一家の幸運のためにする風習があります。最初の一歩を右足で踏み入れますが、その際に鍵やコインなどを置き、それらを踏むようにして入ります。昔はこれも一家の主が行ったとか、地域によってやり方が異なるようですが、我が家では外出先から最初に帰った人が行っています。
さてことしはギリシャにとって一体どのような年になるのでしょうか。パパンドレウ前首相は4日、全ギリシャ社会主義運動(PASOK)の会合にて、党首を辞任し、首相再選を目指さない意向を示しました。また当初2月19日と予想されていた総選挙は延期される模様。まだまだ予断を許さない状況が続いていくと思われますが、こちらでは今後も変わらぬギリシャの魅力を綴っていけたらと思っています。
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