7月12日、北アイルランドはオレンジメンズデー。観光には要注意。
ベルファストといえば、北アイルランド問題として、カソリックとプロテスタント間の紛争をイメージする人が多いかもしれません。
このネガティブなイメージが先行して、なかなかベルファストを訪れる観光客が少なかったのですが、私の個人ブログの中の、「ロンリープラネットが勧める2013年に観光で訪れたいヨーロッパの街Top10」でも書いたように、今、観光地としての北アイルランドとベルファストが、非常に注目を浴びています。
また、今一番ホットなベルファスト市内の観光スポット、The Titanic Experience(タイタニック号についてのミュージアム) には、オープンした2012年に、世界128カ国から800,000人の観光客が訪れた、というニュースがBBCで流されました。元記事はこちら。
観光地として、盛り上がってきているベルファストではありますが、毎年7月12日前後に、ベルファストをはじめ、北アイルランドに観光に来られる場合、少し注意が必要です。
というのも、毎年7月12日は、Orangemen's Dayオレンジメンズデーで、北アイルランドの祝日、バンクホリデーです。
オレンジメンズデーの始まりは、18世紀のアイルランドにさかのぼります。1688年The Battle of Boyneボインの戦いで、カソリックだった王様ジェームス2世側と、プロテスタントのオレンジ公ウィリアム側が戦い、プロテスタント側が勝利した、という史実から始まります。
毎年このオレンジメンズデーには、この勝利を讃えて、プロテスタント住民が、盛大にパレードを行います。
また、プロテスタントのエリアは、家の前やストリートいっぱいに、イギリス国旗を飾ります。
基本的には、プロテスタント住民の一年で一番大きなお祭りのような一日で、沢山の人がパレードを見に行きます。
しかし、昨今、パレードがあえて、カソリック地区に近いところを行進し、カソリック住民を刺激し、暴動が発生したり、警察と衝突したり、と何かと問題が発生しているのも事実です。
また、前日の11日はボンファイヤーナイトです。
プロテスタント地区ごとに、大きな櫓を組んで、11日の夜に燃やします。この櫓は、6月ごろになると、いろんなエリアの空き地に組み始められ、徐々に巨大化していく様子が見られます。
ただ、あまりにも火が大きく危険な場合が多く、11日は消防隊の出動が絶えない日でもあるのです。
さて、シティセンターのほとんどの店が12日は営業していません。また、パレードで各主要道路が遮断されることも多いです。
ほとんどの人は、仕事が休みになるので、自宅で静かに過ごすことが多いようです。または、12日を挟んで長い夏休みを取り、ベルファストを離れる、という人もいます。
あいにく、私は今日12日は仕事で、パレードに行くことができませんでしたが、夫は休日だったため、シティセンターへパレードを見に行ってきました。
夫は午前中にパレードを見に行きましたが、家族を連れてパレードを見に来ている人がたくさんいて、平和な楽しい雰囲気のパレードだったそうです。
観光客のみなさんは、勝手がわからないことが多いでしょう。滞在先のホテルから、避けたほうがいい・行かないほうがよいエリアについて、アドバイスや最新情報をもらって、行動してくださいね。
暴動などが起きず平和に終わってほしいものです。
以下、12日のオレンジメンズデーに関連するBBCニュースへのリンクです。英語ですが、参考までに。
7月お題"旅行する前に知っておいた方が良いこと"
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