インドならではのゴージャスなテーブルウェアー

公開日 : 2017年03月07日
最終更新 :
筆者 : 竹内里枝

インドのテーブルウェアーは、エキゾチックでゴージャスなデザインが多い。

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インド駐在マダム達から圧倒的に支持があるのは、「good earth」というメーカーの器たち。個人ブログでよく紹介されているのであえて今回は触れない。実は、そう言ったゴージャスなデザインの器を製造している会社がベンガルールにある。

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そんなDesigned by Indiaの器を製造しているデザイナーテーブルウェアーカンパニーに潜入した。

今回の取材に応じてくれたのは、デザイナーテーブルウェアーカンパニー「ishika」のオーナーのZaveriご夫妻。

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2人ともテーブルウェアーのデザインができる才能あるご夫婦。

「立ち上げ当初、全ての絵付けは手描きだったので一日に15枚ほどしか生産できませんでした。しかし、2005年ベンガルールに工場を立ち上げてからは、生産方法をスクリーンプリントに切り替えたので、一日におよそ200枚の器の生産が可能になりました。」とご主人。「ishika」の仕事は、新しいデザインをお客さんに提案し、気に入ってもらえればそこへ卸したり、メーカーから指定されたデザインの器を生産すること。スクリーンプリントは、多くの陶磁器メーカーで採用されておりオートメーション化し大量生産が可能だがここでは手作業の部分も多い。

この工場の絵付けに使われている器は、インド産のBone chinaとスリランカ産の陶磁器。

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インド産といっても色々な質の器があるが、ここで使っているのは南インド産のBone china。スリランカ産と比べて色は白くしかも軽い。さらに光にかざすと光を通すのが特徴。持ち運びに便利なのでホテルなどレストランで多く使われている。一方でスリランカ産は、インド産と比べ色はグレーでやや重い。丈夫でやや安価なのが特徴。ただ、ピュアベジタリアンは動物の骨を使ったBone chinaを嫌うこともあるというので要注意。良質な陶器用粘土が採れるスリランカでは、紅茶ほどではないが陶磁器を世界中に輸出しているほど。因みに日本の大手陶磁器メーカーノリタケも40年以上前に現地で工場を立ち上げている。

インドで売られているノリタケ製品は、スリランカで作られたものがほとんど。

【デザインから完成までの過程】

今回は、1枚のデザインシートから器のデザインが完成するまでを見せてもらった。紙に描かれたデザインがそのまま器に転写されるから凄い!

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まず、絵付けのデザインは、全てパソコンで行うので配色も簡単にイメージできる。

例えば、5色のデザインなら5つのパターンのアウトラインを描き、それぞれのシートの色を指定する。1色につき1枚ずつ版を作り、多色刷りの場合は位置を合わせ重ねて刷っていく。最終的には、それぞれが重なり合うことで1つのデザインが出来上がる。

①デザインシートを作る。

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まず、パソコン上で作ったデザイン画を版に焼き付け、製版を作り大量コピーする。

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塗料には、身体に害のあるカドミウムや鉛は一切含まれていない。

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②デザインシートを器に貼る

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出来上がったシートからデザインの部分だけを切り抜き、水を浸しながら剥がして器に貼っていく。

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水で貼るシールと同じ要領。そして水分を拭き取る。

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③オーブンで焼く

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オーブンで3時間焼く。その温度はなんと800度。

④最後は、磨いて完成。

焼きあがる前と焼きあがった後の金色の出方に注目!

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焼く前は、黄土色をしていた模様が焼きあがると見事金色に!

エキゾチックでゴージャスなDesigned by Indiaらしさの決め手となる金や銀。実は金の塗料には、1㎏およそ4Lakhの純金を。銀は、1㎏およそ4Lakhのプラチナを使っているから高いのも納得がいく。間違ってもレンジに入れないで!

「ishika」

#114-115,2nd Floor,Pete Chennappa Industrial Estate, Kamakshipalya,Magadi Road,

Bengaluru 560079

時間:9:00~17:30

休:月曜日

電話:+919341216226 (Rajan)

お店はなく、工場でのみ販売しているので必ずアポを取ること。

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