失礼極まりない?アルゼンチン人の電話対応
アルゼンチンで、いくつかのカルチャーショックを経験しましたが、
中でも衝撃的なのは「電話対応」です。
私たち日本人の場合、
「もしもし、○○です。どちら様でしょうか」
「もしもし、▲▲ですが□□さんはいらっしゃいますか」
あるいは
「もしもし、▲▲ですが○○さんのお宅でしょうか」
このようなやり取りがあるのが普通だと思います。
でも、ここアルゼンチンの場合はそうではありません。
日本人からすれば驚くほど 失礼極まりない のです。
ある日の電話。
私 「Hola? (もしもし)」
相手「¿Quién habla? (あなた誰?)」
それはこっちのセリフだっつーの。
別の日の電話。
私 「Hola? (もしもし)」
相手「¿Es Ana? (あなた、アナ?)」
私 「¿Se ha equivocado de número? (番号をお間違えではないですか?)」
相手「・・・ガチャン!」
"すみません"くらい言えないの?
また別の日の電話
私 「Hola? (もしもし)」
相手「Miriam? (ミリアム?)」
私 「(Miriamって、大家さんのことだわ)
No soy, pero ella es...(いいえ違います、でも彼女なら..)」
相手「ガチャン!」
話は最後まで聞けよ・・・。
アルゼンチン人は普段、とても礼儀正しく振る舞います。
バスの中で誰かにぶつかってしまった時にはきちんと謝るし、
買い物をする時には、お客さんの方もお店の人に対してありがとうと言います。
そんな礼儀正しい人たちなのに、電話対応はなんて失礼なのかしら!
と、最初のうちは思っていたのですが、
それは私が、自国のものさしでしか物事を捉えようとしていなかったから。
私たち日本人の感覚では、失礼極まりないやり取りに思えても、
おおらかなアルゼンチン人にとっては、ごくごく普通のこと。
だから最近は、「あなた誰?」なんて訊かれても、
「A ver, adivina quién soy! (さあ、私が誰だか当ててみて!)」なんてやり返したり。
我が家にかかってくる間違い電話が、楽しみだったりするのです。
でも先日、間違い電話ではなく、犯罪の臭いプンプンの電話がかかってきました。
その話は「特派員は見た!」にて、またご紹介することにしますが、
スペイン語を全く話すことが出来なかった2年前なら
電話でのこんなやり取りも出来なかったなーなんて、
自分の成長(?)に、ちょっぴり嬉しくなる私なのでした。
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