アルゼンチンの常識,非常識〜レディーファーストの国〜

公開日 : 2010年06月17日
最終更新 :
筆者 : bonita
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世界には、様々なマナーやルールがあります。

時に、私たち日本人の感覚からすれば「えッ!」と思うようなことでも、

その国の人々にとっては常識の範囲内だったり。その逆もしかり。

日本の常識は、アルゼンチンの非常識?

私がこの国で経験した、日本とアルゼンチンの常識の“ちがい”をまとめてみました。

■ブティックのマネキンが着ている洋服に触っちゃいけない。

 マネキンが着ている洋服は、多くの場合売らない。

 →ちなみに、欲しいサイズが店内にはなくて

  マネキンが着ている洋服がそのサイズだとしても、売ってくれようとしない。

  それが最後の1着でも、売ってくれないことが多々あった。

■バスや地下鉄の電車の中で、携帯電話で話している。(しかも大声で)

 →会話がまる聞こえだけど、そんなの誰も気にしてない。

■スーパーで買い物をしながら、商品を開封してボリボリ食べている。

 →「どうせレジでお金払うんだから、いつ食べたっていいじゃな〜い?」

■銀行や両替所で、携帯電話で話してはいけない。(メールも)

 →外にいる仲間(強盗やひったくり)と連絡を取り合わないように。

■バス停には、時刻表がない。

 →待ってりゃいつか来るでしょう。

■小銭がないなら、コレクティーボ(バス)に乗ってはいけない。

 →「料金箱から釣り銭が出てくるだって?!日本のバスって、なんてハイテクなんだ!」

他にも、ビックリな法律として、

「自分で消費する分なら、大麻を所持してもよい(※)」というものもあります。

 ※「大麻の所持は個人的な行動であり、他者にとっての”明らかな危険”とは見做されない」

   2009年に最高裁が下したこの判決により、長年にわたる反麻薬法が無効化。

でもホントは、こんなちがいは大したことありません。

前述したようなことは、途上国や中進国ならよくあることです。

それより私が最も驚いたのは、アルゼンチンではたぶん欧米の国々よりずっと

レディーファーストが徹底されていることです。

例えば、カフェテリアやレストランに入る時、

男性がドアを開けてくれ、女性を先に入れてくれます。

上着を脱ぐのを手伝い、椅子を引いて女性を座らせてくれます。

これは、夫婦や恋人に限ったことではなく、

男友だちと出かけたりしても、同じようにやってくれます。

また、コレクティーボに乗る時には、

男性が先に列に並んでいたとしても、その列の女性たちから乗せてくれます。

列の1番目に男性が並んでいたとして、その後ろに10人の女性がいても

彼は全ての女性を先に乗せようとするでしょう。

(もちろん、それに対し遠慮する女性もいます)

このような習慣のない日本人男性とデートをしたポルテーニャは、

「信じられない!二人でエレベーターに乗ったら、彼は私より先に降りたのよ」

と憤っていましたが、私の夫だってそんなモンですよ・・・。

ただ、気をつけなければならないのは、アルゼンチンでは

女性も男性も、レディーファーストに慣れきっているので、

  奥さんを後ろに従えて、スタスタ歩いていくご主人

  スーパー等で、カートを奥さんに持たせているご主人

  レストランやカフェテリアで、奥さんの財布から支払いをさせているご主人

という、日本でよく見かける振る舞いはNGです。

以前、老舗のカフェテリアで友人(日本人男性)とお茶を飲み

自分の分を支払うためにお財布を取り出したら、

「このカフェテリアで、女性に財布を出させる男性なんていないんだよ」

と、彼がモソにたしなめられてしまいました。

下町のバルやファーストフード店ならそんなこともないのですが、

老舗のレストランやカフェテリアでは、男性が女性をエスコートする光景が当たり前。

たとえ観光で訪れただけだとしても、

アルゼンチンではレディーファーストに気を配るようにしましょう。

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