国勢調査レポと、前大統領の突然の訃報

公開日 : 2010年10月29日
最終更新 :
筆者 : bonita

こちらアルゼンチンでは27日(水)、

建国200年目の国勢調査が行われました。

海外での国勢調査、なかなか面白い経験だったのでレポートします。

先日の記事にも書いた通り、この日は休日となりました。

全ての商業活動が規制されていたため、スーパーやレストラン等は閉店。

いつもは買い物客で賑わうサンタ・フェ通りは、

シャッターが下ろされ閑散としていました。

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▲歩く人もまばら。

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▲マクドナルドも閉店。

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▲下ろされたシャッター。

そんな中、朝9時になると、国勢調査の調査員がやって来ました。

(今回の調査では、全国で60万人ものボランティアが調査員を勤めた)

インタビュー形式で行われた調査に私も答えましたが、

その項目もちょっと興味深かったです。

まず、「文字を読んだり、書いたりすることが出来るか」という項目。

ユネスコの調査によれば、日本の識字率は99.8%。

でも、ここアルゼンチンでは学校に通うことが出来ず、

読み書きが十分に出来ない人たちもいます。

そのために、この国勢調査も、記入形式ではなくインタビュー形式なのだとか。

とはいえ、アルゼンチンの識字率だって、97%と高いんですよ。

そして面白かったのは、トイレに関する項目。

「あなたの住まいにあるトイレには、

 ボタンや鎖、リュックサックが付いていますか」

これ、どういう意味か分かりますか?

つまり、水洗トイレなのかどうかを訊ねているのですが、

"水洗トイレ"という言葉を知らない人でも答えることが出来るように、

このような表現になっているわけです。

ん?でも"リュックサック"って何?

それは、トイレのタンクのこと。

便座に座った時に、ちょうどタンクが背中のところに位置するから。

なるほどねー。

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▲調査に答えた証しとして、調査員からいただいたシール。

ところで、うちのアパートでは、共有スペースに4人の調査員を招き入れ

1階に住む住人から順序よく呼ばれて調査に答えていたのですが、

その最中に飛び込んできた、前大統領ネストル・キルチネル氏の訃報。

調査員も住人たちも、一時騒然となりました。

妻のクリスチーナ・キルチネル現大統領とともに

サンタクルス州に滞在していたネストル・キルチネル氏は、

この日の朝から体調を崩し、医療施設のより整ったカラファテに搬送されるも

27日9時15分、心臓発作により急逝した、との報道です。

まだ60歳という早過ぎる死に、多くの国民がショックを受けています。

本日(アルゼンチン時間28日午後12時)、

カサ・ロサーダの愛称を持つ大統領府にて同氏の告別式が行われる予定。

これにより、地下鉄A線が大統領府のある5月広場駅への運行をしないほか、

(ペルー駅とカラボボ駅間は通常通り運行)

大統領府周辺の道路は封鎖されます。

この辺りへ観光される方は、どうぞお気をつけ下さい。

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