今が旬!絶対に行きたいカルガリーの地ビール工場その2

公開日 : 2013年06月28日
最終更新 :
筆者 : ハナ

今日は先日お伝えした地ビール工場・Wild Rose Breweryのレポート第2弾をお伝えしたいと思います。

前回もお伝えしたとおり、このビール工場では2人の日本人醸造者が毎日美味しいビールを作っているんです。

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左がマネージャーのまなぶさん。右が部下のともさん。

今回お二人にビールの製造工程をじっくり説明していただきました。

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こちらが第一の工程で使用する仕込漕。粉砕した麦芽とお湯(適温の水)と混ぜて糖化させて麦汁(甘い汁)を作る。1回の仕込みで3400ℓの麦汁を作ることができる。ここで麦汁を煮沸してホップを加えてビールに必要な苦みと香りを付ける。

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続いて、冷えた麦汁をこちらのタンクに入れて酵母と酸素を添加する。そうすることによって酵母が増えていく。1週間発酵させて冷やす。それから2週間かけて熟成させ酵母を沈める。発酵では酵母が糖分をアルコールと炭酸ガスを作り出す。

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こちらがろ過するための装置。

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ブライトビアタンク。この中のビールは飲める状態にある。最後に炭酸ガスを加える。

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こちらが充填機。圧力をかけてゆっくりと充填していく。この時間は充填が終わっていたので実際に充填しているところは見れませんでした。

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すでにビールが入った樽。レストラン等に出荷されていきます。

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パッケージングが終わった箱。こちらも出荷待ち。出荷はアルバータ州内のみ。もちろん日本では飲めません!

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これは人気のPig(ピグ)。豚の形をした入れ物に8.5ℓ入っていて$50。プラス、容器のデポジットとして$40が必要。パーティや家でのBBQのため買っていく人が多いとか。

そしていよいよお待ちかね、試飲タイム。今回はまなぶさん、ともさんと全8種類を飲んできました。

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これが全8種類。色、泡、濁り、どれも個性的です。全8種類飲む場合、写真右上から逆コの字の順番で軽い味のビールから飲むそうです。では右上から、

WRASPBERRY ALE: 飲む前からラズベリーの香りが。8種類の中で唯一本物のラズベリーが入っています。お店の1番人気。

S.O.B.: 金色に輝いているビール。ほんのり甘みがある。

WRED WHEAT: なんとなく赤みがかかっている。小麦が特徴でこちらもかすかに甘みを感じる。

VELVET FOG: 飲むとフルーティで酸味を感じる。酵母と小麦が酸味を出している。お店ではWRASPBERRY ALEと並んで人気。

BROWN ALE: チョコレートとエスプレッソをイメージしたものであるが実際には入っていない。この辺から苦みを感じてくる。

I.P.A: 苦みを感じてホップの香りがするのにフルーティな感じ。カナダの地ビールと言っていいくらいカナダで人気。ちなみに、まなぶさん、ともさんともこのビールが1番のお気に入り。

ALBETRA CRUDE: 日本のギネスビールに近い。甘みと苦みが特徴。アルバータ州の石油に似ていることからこの名が付いた。

SEASONAL: こちらはシーズン限定のビール。今は8月上旬までGOSE RIDERが飲める。小麦、コリアンダー、塩が特徴。塩が入っていると言ってもしょっぱくない。

メニューにある全8種類を飲みきった頃にはすっかり酔っぱらってしまいました。ところが、実はまだ隠し玉・9番目のビールがあったんです。このビール工場には4人のブルワーがいて、週替わりでそのうちの一人がチャレンジビールみたいなものを40ℓ限定で作っているんだそうです。言ってみれば気まぐれビール。平日にしか出されず、売り切ってしまえば二度と飲めない貴重なビールなんです。多くのお客さんはこれを知らず、ほとんどが常連さんが飲んでいるそうです。

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私は醸造者の一人、アンドレアさんが作ったSOLID PALE ALEを飲むことができました!ラッキーです。

今回、ビールの味と醸造工程を説明してくれたマネージャーのまなぶさんとともさん。元々二人は日本の地ビール工場で一緒に働いていて旧知の関係だったそうです。2006年にまなぶさんが日本から履歴書を送って採用されたことがWild Rose Breweryで働くきっかけでした。日本からカナダの会社に自分を売り込んで採用されるなんて、そのチャレンジ精神には驚きです。そのあくなき挑戦心こそが常に美味しいビールを求める職人魂なのでしょうね。お話を聞いていても、優しい口調の中にビールに対する自信がみなぎっています。

一方、ともさんはビールの本場ドイツで勉強した後、日本のビール会社で出会ったまなぶさんに声をかけられて2年前にWild Rose Breweryにやってきました。今回、工場内の案内をともさんにしていただきました。普段は笑顔の素敵な好青年ですが、ビールの話をしだすと目が真剣そのものでした。

そんな二人にWild Rose Breweryの素晴らしいところを聞いてみました。すると二人から共通の意見が聞かれました。「ブルワーとお客さんが近いところですかね。お客さんの顔が見えて、お客さんの生の声が聞けるところですね。」

特に平日は常連さんが多く、カウンターに座ってる人は皆顔なじみだとか。みなさんもWild Rose Breweryに行った際は二人に声をかけてみてはいかがでしょうか。もしかしたら9番目の隠れビールが飲めるかもしれません。

最後に、こちらのWild Rose Breweryは今年のクリスマス前後か、来年年明け早々に工場が移転されるそうです。タップルームに関してはまだ詳細は分からないとのこと。カルガリーの地ビールを飲みたい人は急ぐべし!

Wild Rose Brewery

#2 - 4580 Quesnay Wood Drive SW

Calgary, AB T3E 7J3

403-720-2733

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