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オランダ/アイントホーフェン特派員ブログ ベッカーズ 絢嘉

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2016年11月25日

自由と義務は両立できるか?教育から見たオランダ。


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自由と義務は両立できるか?教育から見たオランダ。

こんにちは!!オランダでは先週末、風の強い日が続いて木々の葉っぱがだいぶん散ってしまいました。近所のおじいさんに<だいぶん散りましたね~!>と声をかけると<そうだね~、僕の髪も今までだいぶん散ってきたよ。>と冗談を言われ、おいっ!と反応に困った私でございます。<それもまた貫禄ですよ。>とテキトーなこと言って笑っておきました、はい。日照量もあまり多い方ではないため、気分が沈むという人がたくさんいます。でも冬は始まったばかり、沈んでたまるか!楽しいことを見つけて気分を盛り上げよう!と旦那には質素な弁当を持たせ、友達とランチへ繰り出す三十路女がここにおります(笑)。でもお弁当は一応手作りなので良しとするか!

さて、今日はオランダ教育の慣習についてご紹介します。オランダの教育の基本は<自分で選択して自己責任>ということに重きを置いているような気がします。私は二人の子供をオランダの学校に送り込み、今ではその習慣に慣れたものでありますが最初の子が行き始めた時は戸惑ったことも多かったです。


オランダの小学校は4歳から。この4歳の子供のグループはグループ1ですが、同じクラスにグループ2(5歳の子供達)も混ざっています。要するに二つの学年が一つのクラスに存在するわけです。もちろんクラス皆で活動や課題に取り組む場合もありますが、その日に行う課題は本人が決めます。

これがその課題ボード。

DSC_0498.JPG

一人ひとり違う絵が載った磁石が用意され、自分が行いたい課題または遊びを選ぶというもの。期限までに終わらせる課題が残っている場合は担任の先生がチェックして指導します。遊びはごっこ遊びや積み木などの子供の普通の遊び、課題とは日本でもよく本屋さんで売っている幼児対象ドリルの内容に似ているものを行います。


この方式は学年が上に上がってもほぼ似ています。<算数>といっても子供が持っている教科書の中には3つのレベルの内容があって、この子供はちょっと不得意なので基本のレベルを、あの子供は理解が早いので応用レベルをと子供によって算数の内容が異なります。読解力を養う国語のテキストも本人のレベルによって異なります。よって数か月に一回、親御さんは自分の子供が何曜日にどの科目のどのレベルに取り組んでいるかの手紙を学校からもらいます。しかし、年3度行われる国レベルの試験はすべて同じ内容です。
もちろん学力によっては、例えばグループ5に在籍していても教材の内容はグループ8の教材を使っているという子供もいます。その逆パターンもあり、落第もあります。
また今年からこのように生徒一人一人にタブレットが配布され、その中に入っている教材のレベルも子供によって異なります。

DSC_0499.JPG

この教育方針は自分で課題を行う速さを決め、自分のレベルで勉強できるという点でとても優れています。またいくら課題に取り組む速さを自分で決めることができると言っても期日はあるので、それまでに終わらなかった場合は自己責任(テストが難しい)という感じです。日本の教育とまるで違っており、魅力を感じる人もいるのではないでしょうか?


しかし、このような幅の広い教育は<Alles mag , niet moet ! (アラス・マハ・ニット・ムット) しなければならないことはない、してもよい>というオランダ人らしい考え方につながっている気がします。日本の学校ではしなければならないことばかりだったので、初めてこの言葉を聞いたときは<嘘だろっ!>と思いました。(笑)オランダでは、もともと頑張る人はその結果が自分に返ってくるため頑張る、という人が多いのですが、問題は、努力はしないけど結果は頑張った人と同じがいいという大人が増えていることです。結果はあまりよくないけどそれが自分の選択だったのでしょうがないというふうにはならないのです。
子供の頃はそんなに人と比べることもなく、自由な校風を満喫していても大人になったらやっぱり隣の芝生は青いというふうに、人と同じレベルもしくはそれよりも上になりたいと思い始めるのでしょう。


私は家ではオランダ教育のいいところ、日本教育のいいところを融合して躾けているのでとても厳しいと他人からよく言われますがどちらにもいいところがあるのでそれでよいと筋を通してます。もちろん両立することの難しさもあります。

このように一見夢の様に素晴らしく見えるオランダ教育も本人の選択、自由が多すぎて長い目での対応ができていないという欠点があります。


実は先日、子供の学校から<PTA運営員になってくれないか?>と打診されました。正直言って、<いいのか?私、飛ばしちゃうよ!?>という感じです。(笑)オランダで唯一、日本の学校の様に笛ふけば子供達が整列するような学校が出来上がるかもしれません。(笑)今のところ返事は保留にしておりますが、内側から日本教育の素晴らしい点、オランダ教育の素晴らしい点を生かした学校を作り上げたら面白いだろうなという思いを馳せたところでキリがないので今回はこれで終わりにいたします!皆さま、風邪など引かないようにお気を付けください!

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カテゴリー 生活・習慣・マナー
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      アイントホーフェン特派員
      ベッカーズ 絢嘉
      オランダ人男性との結婚を機に2007年にオランダに移住。一年半後、オランダ語国家試験であるNT2-2に合格。現在は家事や育児に奮闘する傍ら、おしゃべり好きを武器に現地の友達やママ友との交流を深めている。現地小学校や個人レッスンで日本語及び日本文化の講師をしたり、日本語補習校で代理講師を務めるなどとにかくじっとしていられない性格。オランダやオランダ周辺国の旅行情報や生活情報を面白おかしくご紹介します。お聞きになりたいことがあればコメントよりご遠慮なくどうぞ! DISQUS ID @disqus_L3yGOfHL7C

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