オランダで注目されつつある自然墓地。

公開日 : 2017年06月21日
最終更新 :

こんにちは!前回もお知らせしましたが、ここ数日猛暑が続いているオランダです。子供達の学校でも水分補給に気を遣っているみたいです。<なるべく薄着で動きやすく、負担のない服装で登校させてください。>と保護者あてのお願いのメールをもらいました。もういっそうのことパンツ一丁で行かせるか!と思ったのですが、子供達がそれはあまりにも薄着過ぎると反乱を起こしたので一応服は着せました(笑)。大人からしたら<子供なんだからいいじゃん、恥ずかしくない!>と思うのですが、9歳と5歳の子供の心にはどうやらもう<恥>という感情があるようです。しかし、夕方から夜にかけてはやっぱり気温が下がってきてかなり涼しくなります。オランダ旅行をされる方は気温の上下のせいで風邪を引かないようにご注意くださいね!

さて、これも前回お知らせしましたが、去る4月12日に義父が他界しました。オランダでも日本と同じく、それぞれの人は亡くなる前に自分のお墓の場所を決めます。大抵の人は近所の教会の墓地の区画を買います。日本のお寺の納骨堂の一か所を購入するような感じですね。ただ、最近ではその墓地も場所が少なくなってきているのか、さては教会自身が信仰心の少ないオランダ人のせいで不景気になってきているのか、墓地内の区画代が高騰しています。これも日本と同様の問題だと思います。しかも義父は大の教会嫌い。その墓地に埋葬されるのを嫌がっていました。

私は最初、<お墓参りも近所の方がいいし、何で?日頃の掃除とかが私達の負担になると思ってるなら気にしなくていいから大丈夫よ。>と言ってたんですが、教会への年間管理費の金額を聞いて<前言撤回!やっぱ別のとこにして!>と懇願したい気持ちにさえなりました。(笑)ということで、遺族に負担をかけたくない義父が選んだのがここ、Maasbree (マースブレ)という町にある<Natuur begraafplaats (自然墓地)Venlo Maasbree >。

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これは園内地図。

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実はここ、普通の森なのです。人工的な手を全く加えておらず、森の中の一画を購入し、そこに埋葬するという場所。<自然物以外の物は置いたり飾ったりしてはいけない>というルールがあり、大きな墓石もなければ遺族が持ってくる花も飾ってはいけません。その森の中に自然な状態で生えている花ならば植え替えても大丈夫ですが、お店で買う切り花はダメ!

墓石の代わりに、この場所に誰が埋葬されているかが分かるように、普通サイズの現像写真の大きさほどの石にその方の名前が彫られ、埋葬されている場所の手前に名前を上向きにして埋められています。

このように明らかに手を加えているのはお棺を運ぶ際に使ったり、訪れた人が歩くための歩道のみ。

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森の様子はこんな感じ。

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森なので、もちろん年間管理費は支払わなければならないのですが、教会のそれと比べると約半分、区画代においては約3分の一です!!

<死ぬということは、もともといた場所に帰るだけのこと。豪華なことはせずに、時間とともに自然と一体になりたい。>とよく言っていた義父にぴったりの場所だと思います。

このような墓地はまだオランダでは珍しい方ですが、そのような埋葬を望む人達が増えているということは聞いたことがあります。人生を楽しみ、シンプルに生きるオランダ人らしい文化だと思います。

<Natuur begraafplaats Venlo Maasbree >

住所 : Grote Blerickse Bergenweg 28

  5927NL , Venlo-Maasbree

電話番号 ; 0493-536099

ホームページ : http://www.natuurbegraafplaats.nl/venlo-maasbree/nl/home/

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