サン・ガルガーノの剣の伝説

公開日 : 2012年08月09日
最終更新 :

先日のコチラの旅の途中で、サン・ガルガーノに寄って来ました。

場所はシエナから約30キロほど西に位置した町です。

 こちらに建つL'Abbazia di San Galgano(サンガルガーノ修道院)は1218年から着工された

トスカーナでは最古のゴシック建築の教会です。

たどり着くまでの並木道の脇にはこんなひまわり畑が広がっていました。

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並木道から望んだ修道院のファサード。

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さらに近づいて・・・ 

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そうなんです、こちらの修道院の屋根はありません。

中世期に意図して取り外していた最中に、雷で鐘楼が崩壊して

屋根全体が崩れ落ちたのだとか・・・。

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中の様子はこんな感じです。

我々が行ったのは7月の終わりだったので、

イベントシーズンのまっただ中でして、

毎週末の金曜、土曜に、コンサートやオペラが企画されていました。

昼間でも雰囲気たっぷりでしたから、夜はどんなに素敵だろうと

想像するだけでワクワクしてしまいました。

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もともと、当時1100年代の中世の騎士で不埒な生活に疑問を持った青年ガルガーノは、

大天使ミカエルに導かれ、平和を祈る為に、この地で隠遁生活を始めました。

俗世に戻るように説得しに来た家族や友人に、

暴力や俗世の生活を破棄して、

平和を祈る確固とした意思を見せる為に岩に剣を突き立てると、

岩がそれを飲み込んだという奇跡が起こったのです。

 それを十字架に見立てて彼は祈り続けたのだとか。

シエピの丘には剣が岩に刺さった状態で、

モンテシエピ礼拝堂(L'Eremo di Montesiepi)の中心に

今も保存されているのです・・・

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彼が亡くなったのはキリストと同じく33歳。

深い意味を考えてしまいます。

礼拝堂内の様子。

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たまに管理をしている牧師様が見にいらっしゃいます。

礼拝堂の入り口には、様々なハーブを使った製品が

街中では見られない程の品揃えで販売されています。

心無しか、乾燥されたハーブやお花達も生き生きしているように感じました。

きっと行き届いたお世話をされているのだと思います。

礼拝堂の外観です。

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そして、そこから臨んだトスカーナの風景です。

中世から止まったような錯覚さえ覚えるこんな眺めを楽しめます。

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聖ガルガーノもこの風景を眺めていたに違いありません。

彼の起こした奇跡に想いを馳せて心までタイムスリップしてしまいました。

サンガルガーノはシエナ県にあり、

Monticiano(モンティチャーノ)とChiusdino(キウズディーノ)の間にあります。

フィレンツェからは93Km離れていまして、車で1時間20〜45分ほど。

シエナからもバスが出ています。

サンガルガーノ修道院は4月から10月までは毎日9時から20時まで開いています。

11月から3月までは9時半から18時半まで。

こちらは入場料が大人一人2€、子供と65歳以上の方が1.5€

モンテシエペ礼拝堂の開館時間は、夏はだいたい9時から20時。冬時間は18時頃までで

入場は無料です。隣接のショップも同じ時間の営業となります。

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