NYの粋がやって来た ー ベルリン

公開日 : 2004年03月05日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

「ねえねえ、もう行った?」ー「観てきたヨ、観てきた!」目下、あいさつ代わりにベルリンっ子の口に真っ先にのぼる話題と言えばコレひとつ。ベルリンフィルにもほど近い「新ナショナルギャラリー」で、本年9月19日まで期間限定で公開中の「ニューヨーク近代美術館展」のことだ。ニューヨーク近代美術館(略称MoMA)が折りしも改修工事に入いっているため、約200点もの展示作品の一時移転が必要となり、その光栄なる預かり先に選ばれたのがベルリン・・・ということらしいのだが、展示に至ったいきさつはどうであれ、ファン・ゴッホ、モネ、ロダン、ピカソ、ゴーギャン、ダリ、クリムト、ウォーホールらのオリジナル作品が見られる一生モノのチャンスだけあって人気は過熱気味で、入場には連日長蛇の行列。通常の入館券(平日10ユーロ、週末12ユーロ)の他に、行列で待たずして入場できる「VIPチケット」なる入館券(27ユーロ)まで発売されているほどだ。そもそも、ニューヨーク近代美術館の作品が館外へ持ち出されること自体、たいへん稀なことなのだそうで、その栄誉ある公開先に選ばれたベルリンでは、2004年を「アメリカン・シーズン・2004」と位置づけており、今回のセンセーショナルな美術展の他にも、バラティーに富んだアメリカ関連イベントが目白押しだ。ところで余談だが、総数212点という今回の展示作品は、安全上の理由から、わずか数点づつ小分けにしてNYから空輸されたのだそうで、その運送費・保険料・作品の賃貸料などを合計するととてつもない額になるとか。この膨大な出費を埋めるためには、9月までの展示期間中、毎月最低でも10万人の入場者が必要とのことなので、我らが首都ベルリンを破綻から救うためにも(?)、ベルリンのお近くにお越しの際はぜひともご来場を。NY近代美術館展の詳細は www.moma-in-berlin.de(英語有り)

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鮮やかなピンク色の特別カタログの表紙を飾るのは、アンリ・マティス1909年の作品「ダンス」。

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