55億円あったら上司をクビにする

公開日 : 2006年10月09日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香

今年8月末以来当選者の出ていないドイツ公営宝くじ(LOTTO)のジャックポットが史上最高額を更新し続け、先週土曜日には実に3700万ユーロ(150円換算でおよそ55億円)を記録。1億、2億の当選金じゃあ関心無いけれど、55億当たるとなれば話は別、ってことで、ドイツ全国津々浦々まで宝くじフィーバー状態。町を歩けば、ここのベンチでもあっちのベンチでも、宝くじ購入用紙とじ〜〜〜〜〜っと睨めっこする姿が見られ、宝くじ販売所には(普段は絶対見られない)行列まで出来る有様。自宅でこっそりオンライン購入しようとしても、回線さえなかなかつながらず、購入締め切り時間に間に合わないんじゃないかと冷や汗モノ。

ドイツの公営宝くじの抽選会は毎週水曜日と土曜日の2回開催。購入用紙に予め印刷されている1〜49までの数字の中から、まずは6つの任意の数字を選択してX印をつけ、次に、0〜9の数字の中からもうひとつだけ数字を選んでX印。この合計7つの数字が、自分の宝くじ番号となるわけです(つまり、自分の宝くじ番号を自分で決められるというシステム。従って、同一番号を複数の人が所有する可能性もある)。当選番号抽選会の模様は、毎回ドイツ国営TVで生中継され、当選者が居ない場合には、賞金は次回の抽選に繰り越されます。こうして、当選者が出ないまま膨らみに膨らみ続けたのが今回の55億円という膨大な金額。

「もしも3700万ユーロ(55億円)当たったら何に遣う?」という大衆紙のアンケートに、「不動産を買う」、「豪華世界一周旅行をする」、「フェラーリを買う」などのほかに、ドイツ人はこんな回答を寄せています:

「バイエルン・ミュンヘン(サッカーチーム)の生涯指定席を買い、毎試合観戦する。」

「自分の町にサッカースタジアムを建設し、誰でも好きな時にサッカーが出来るような環境を作る。」

「イラクに派遣されている夫を呼び戻すために投資する。」

「障がいを持つ子どもたちへの基金を設立する。」

「大洋の孤島を購入し、周囲にサメを放し飼いにした後で、政治家をみな島流しにする。」

「新聞紙面を2面ほど買い占め、現内閣にズバリ物言わせてもらう。」

「自分の勤務する会社を買収し、上司を即刻クビにする。」

「会社に辞表を郵送するための切手を、まずは買う。」

ところで今回の55億円ですが、当選番号は「28、30、31、34、41、48」と「4」。この7つの番号を見事に予言した当選者が、何とまぁドイツにたった一人だけ!(デュッセルドルフ在住者らしい...)いたのだそうです。一夜にして55億円長者となったこのお方、スタジアムの生涯指定席をキープするのでしょうか?孤島を買うのでしょうか?それとも切手を買いに走るのでしょうか?この当選金なら、全部いっぺんに実現できちゃいそうですが。

最後に再度お詫び:前回の競馬ブログ上、「次回からはドイツ観光情報をお届けします」宣言したはずが、今回もまた賭け事ネタになってしまって恐縮です。次回こそは(恐らく)観光情報に戻る予定です。

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