「首相の地下鉄」、やっと開通

公開日 : 2009年09月30日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香
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一昨日行なわれた、ドイツ下院総選挙の開票後のインタビューで、「ドイツ全国民にとっての首相でありたい。」と、勝利の笑みでインタビューに答えたメルケル首相。その首相が目下、新組閣人事に取り組んでいる、その仕事場のそばの地下をビュ〜ンと走り抜ける地下鉄が、8月8日ベルリンに開通しました。

この新路線には、地下鉄55号線という正式名称がついているのですが、「ドイツ連邦議会」駅にも停車することから、「首相線」という通称でも呼ばれています。

世界で最も短い地下鉄路線(?)の呼び声も高い、全長1.8km、駅数わずか3つだけという控えめな規模ながら、「ベルリン中央駅」、「ドイツ連邦議会」、「ブランデンブルク門」と、停車駅には地元のスターが勢揃い。そのせいか、先月の開通記念式典も、実に6万人もの人出で大賑わいを見せました。

開通後も客足ののびは順調で、一日6,400人程度の利用客を見込んでいたところ、開通後の数週間は毎日平均20,000人という乗客数が記録されており、ベルリン市民や観光客の関心、期待度の高さがうかがえます。

現時点では、停車駅がわずか3つの地下鉄55号路線。この先、2020年ごろまでには、博物館の島、赤の市庁舎を通り、地下鉄・市電の乗り換え駅となっている「アレクサンダー広場」駅にまで路線が延長される予定。公共交通機関に頼る観光客にとっても、ベルリン市中心部の地下鉄網がさらに密になるのは、大歓迎のニュースです。

もっとも、今回開通した55号線自体、着工当初は、2006年のサッカーW杯までに開通させる計画だったのが、今夏にまでズレ込んでしまったもの。2020年までには延長区間が開通という話も、とりあえず一度聞いたことにして、その場ですぐ忘れておいた方が、後々ガッカリせずに済みそうな気がします(笑

本日の画像:

総選挙の風物詩、政党ポスター。最上段で微笑むのは、世界で最もパワフルな女性ランキング堂々第1位にも選ばれたメルケル首相。

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