ドイツのトイレは「00」(ゼロゼロ)

公開日 : 2010年01月14日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香
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寒中お見舞い申し上げます。

昨年までの自分をリセットする意味でも、新年はすべてにおいて「ゼロ」からスタート。

その「ゼロ」にふさわしい「トイレ」の話題をひとつお届けします。

ドイツで数字の「0」(ゼロ)、「00」(ゼロゼロ)といえば、「トイレ(WC)」の別称。公衆WCの扉に、「0」、「00」と表記されていることがあったり、また、「00」という商品名のWC洗剤(本日の画像)も、スーパーなどでよく見かけます。余談ですが、ドイツ語で「ゼロ」は「ヌル」という発音。すなわち、「00」はドイツ語で「ヌルヌル」(ちょっと笑えますネ〜

ところで、なぜ「0」や「00」がトイレを意味するのでしょうか?

これには諸説あるようでですが、その中から 、うなづけそうな説をピックアップしてみました。

(1)19世紀の終わり頃、ホテル(宿泊施設)の客室にはトイレは無く、各階ごとにトイレが設置されていた。そこで、客室のドアに番号が表示されているように、トイレのドアにも番号を入れることとなったのだが、客室の番号は「1」から始まるので、「1」の前の数字ということで「00(号室)」または「0(号室)」としたのが始まり。

(2)WC消臭のための換気扇が無かった時代、トイレのドアにふたつの丸い換気穴(◯◯)が開けられていたことに由来する。

(3)その昔、トイレが"使用中"か"空き"かを表示するシステムが無かったため、トイレのドアにふたつの覗き穴(◯◯)が開けられており、そこから中を確認したため。

(4)便器のフタを開け、さらにリング状の便座を上にあげた状態でトイレを上から見ると、あたかも「ゼロ」がふたつ並んでいるように見えることから。

(5)ラテン語に「Omitteite Omittendum」という表現があり、「出すべきものは、外に出せ」というような意味となる。このふたつの単語の頭文字(OO)を取ったものである。

.....いかがですか〜?

「なるほどぉ〜!」から「オイオイ!」まで、いろいろな説がありますが、ドイツ旅行中にトイレを探す場合、「Toilette」や「WC」のみならず、数字の「00」も頭に入れて扉を探せば、きっとトイレが見つかりますよ!

ただ、実際のところ、外国人観光客などにはわかり辛い「00」という表示は、かなり珍しい存在になりつつあるのが残念ですが....。

トイレの話題で明けた新年ですが、これからもどうぞ引き続きご愛読のほど、よろしくお願いいたします^^(ドイツ特派員・柴山 香)

本日の画像:トイレ洗剤の「00」(ヌルヌル)。

ちょこっとカーブした首部分が、便器内の掃除にお役立ち。

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