命をかけて喜びあうセルビア人

公開日 : 2010年06月21日
最終更新 :
筆者 : 柴山 香
IMG_5671.jpg

サッカーW杯リーグ予選の初戦で大勝したドイツ。「これで行けるぞ〜!優勝だ〜!」と国を挙げて大騒ぎしていたのもつかの間、続くセルビア戦で思わぬゼロ敗戦を喫し、「これじゃダメだぞ〜!予選落ちだ〜!」と、今度は逆の大騒ぎ。水曜日のVSガーナ戦が、ドイツ代表チーム最後の雄姿にならないといいのですが....。

さて、「うちの近所にこんなにセルビア出身者が住んでいたのか〜」とビックリしたのが、先日のセルビアVSドイツの試合直後のこと。超ビッグサイズのセルビア国旗をパタパタさせながら、クラクションをピープー鳴らしてパレード走行する車の、まあ多いこと、多いこと。強豪ドイツを相手に勝算は無かったと見えて、サプライズ勝利への喜びようは尋常ではありません。このセルビアのお祝いクラクションにキレて逆襲(?)するドイツチームのファンとのいさかいを警戒してか、パレードには、常に数台のパトカーが寄り添って走っていましたけど。

その後、試合終了から1時間ほどしたころ。用事があって外出した私が目にした光景は、次のようなものでした。

場所は、片側3車線の大きな交差点。信号がちょうど赤に変わり、中央車線の先頭に停まったのは、セルビア国旗を左右の車窓からはためかせたワゴン車。例によって祝砲クラクションをピープー鳴らし続けていて、左右や後続車の運転手は怪訝な(というより、ムッとした)表情。

.....と、一体何を思ったか、このセルビア国旗の車から、ふたりの大男が降りてきて、両手につかんだセルビア国旗をはたはたさせながら、交差点内をクルクル走り始めるではありませんか!走り回る途中、時折ガッツポーズをしたり、互いに抱き合ったり、ジャンプしたりしながら、まさに体全体で喜びを表現しているのです.....3車線もある交差点のド真ん中で(苦笑

「うっは〜!アレ見て見て!」と思わず声をあげてしまった私。こんなことして恥ずかしいとか、ひんしゅくだろ〜な〜とか、危ないよな〜という理性はどこかに飛んでいっちゃって、勝利への歓喜がああいう行動になってあらわれるんですかね〜。

いやいや、仮に日本がドイツに勝利したとしても、交差点で車を降りて、日の丸マントかぶりながら走り回ったりしませんよ〜、私なら(笑

さて、その後、信号が緑に変わってからも「交差点ウイニング・ラン」をやめないセルビアファンの大男ふたり。折しも、夕方の帰宅ラッシュの時間帯。車線いっぱいに停まっている車からは、一斉に抗議のクラクションの嵐が吹き荒れたことは、あえて書くまでもないと思います。危険すぎて発進できないことへの怒りと、ドイツが敗れたことへの怒りがこめられたクラクションが....。

本日の画像

交差点でウイニング・ランの大男がハタハタさせていたのと同じ、セルビア国旗です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。