悲しい現実/親から物乞いをさせられる子供たち

公開日 : 2014年03月08日
最終更新 :

私が現在暮らしているドイツはいわずと知れた先進国です。

その為、普段の暮らしの中でも別段困るようなことはありません。

しかしながら、その生活の中には、日本では目にしないような光景も良く飛び込んできます。

たとえば駅の構内でアコーディオンを弾いてお金をもらっている人たち、

電車の車内で突然隠し持っていた楽器で演奏をし始め、乗客にお金をもらいに来る人達、通りに座っているパンクな格好をした若者たち。なぜか働かずに通りすがる人からお金をもらおうとしています。

等々、このような「大人」の方たちにはよく遭遇していました。

ただ、今日あまりにもショックだったことは、幼稚園年長さんくらいの女の子が突然、「お金ください」と電車で座っている私に話しかけてきたこと。

あまりにもびっくりして声も出ない私に彼女は「ハーベンジーオイロ?(ユーロ持ってますか)」と繰り返すだけ。

私がだめだと思うとすぐさま他の乗客にも同じように聞いて回っています。

ある女性が「お母さんはどこ?お母さんにお金もらいなさい」というと、

彼女は「わからない、わからない、お金ください」と続けるだけ。

すると他の男性は「この子はお金をもらうために、働かされているんだよ」と。。

車内を見渡すと、明らかにこの子の母であろうという女性が、友達とおしゃべりをしながら座っています。

周りの大人が自分の子供に何を言っているのか聞こえているのに、知らないふり。笑っておしゃべりを楽しんでいます。

その子は一通り回って誰からもお金がもらえなかったので、そのお母さんの元に帰っていきましたが、その母親が発した言葉は、「お金もらえないだなんて、お前は何てだめな子なんだ」

もうただただ、言葉が出ませんでした。

もちろん普段から世界には自分が当たり前と思っている生活を送れていない人が沢山いると言うことは認識していましたが、目の前で、子供をえさにお金を巻き上げようとしている親が居る現実を見たとき、ものすごい怒りと、でも何も出来ないふがい無さと、本当に悲しい気持ちになりました。

ドイツにおいては、移民の子供もドイツ国民と同様に無料で教育を受ける権利が与えられます。それにもかかわらず、就業させない親も多いそう。

10年先の未来より、今を生きるために、子供であっても「稼がせる」ということのようです。。

皆さんもドイツに限らず、欧州を旅されると、このような光景に出会うかもしれません。

その子供のことを思うと、何とか助けてあげたいと思いますが、私個人の意見としてはお金をあげ無いでほしいです。だって、そのお金を搾取するのはその親です。若しくはそのこの裏についている人達です。何もしないで、子供の働く様子を見張っているだけの大人です。

何が一番ベストなのかは今はわかりません。でも、誰かのきらきらした毎日の裏側では、

目を背けたくなるような現実があることも、多くの人に知ってもらえたらと思い記事にしました。

人生、楽しいことばかりではありませんね。。

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