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2017年7月 2日

フライブルク大聖堂の秘密


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フライブルク大聖堂の秘密

ヨーロッパの街に来たら、とりあえず観光スポットの一つになっている大聖堂。何となく、ステンドグラスの大きさとか、パイプオルガンの立派さとかで、ああこの教会はすごい!とか、この教会しょぼいな、とかそんな観光の仕方をしていませんか?恥ずかしながら、私はそのような観光をしていました。でもこの大聖堂、そのような観点だけでなく、細かい背景を知るととても面白いスポットなんです!


今週の水曜日に、ドイツ語の授業で先生が特別にフライブルク大聖堂について実際に見学しながら、その細かな歴史的背景を教えるという素敵な授業をしてくれました。その授業の内容に基づいて、今回はフライブルク大聖堂の秘密をご紹介する記事を書きます。中々大きくて、ステンドグラスがキレイで、4つもパイプオルガンがある見ごたえありな大聖堂ですが、そこにはたくさんの歴史が隠されていました。これらの前提知識は、実際に旅行に来られる際に、ぜひ参考にして頂けたら幸いです。


1.フライブルク大聖堂の概要

フライブルク大聖堂の歴史は長く、今から約800年ほど前の1200年にその基礎が完成しました。スイスのバーゼルから職人さんたちを呼び寄せ、最初はロマネスク様式での建築がスタートしました。(そのせいか、バーゼル大聖堂はフライブルク大聖堂と気持ち似ています!)その後、フランスのストラスブールに建てられた大聖堂を見て、憧れを抱いた人々は、それを真似てフライブルク大聖堂をゴシック様式で建てて行くことに方向転換しました。結果、この大聖堂は二様式混在で建てられています。スイスのバーゼル、フランスのストラスブール、ドイツのフライブルク、この三つの地域が昔からいかに関りが深かったかも、良くわかる話ですね。


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フライブルク大聖堂の一番高い塔は、116mもあり、数多くある鐘の中で1258年に鋳造された一番大きな鐘は、フライブルガー(フライブルク市民)たちから「Susannna(スザンナ)」と名付けられ、親しまれています。中世には、この鐘の音は晩に街中の扉を閉める時間を知らせる役割を果たしていました。


中世の大聖堂の役割は、このほかにも多様にあり、皇帝の戴冠や死者の埋葬(教会前の広場が墓地として使われた)等ありますが、一番面白く、また今もその名残を見ることができるのが教会と職人さんたちとの関係です。


2.中世には職人さんたちを統制していた

フライブルク大聖堂に近づくと、その向かって正面左側の足元に刻まれているものがあります。そして、教会の入り口左の側面にも、なにやら跡が沢山ついています。これらは、職人さんたちを統制する「はかり」として使われていました。


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これはパンのはかりです。上に書いてあるローマ数字が、そのはかりが出された年を表していて、その下の丸がパンの大きさです。大聖堂により決められた年次に、決められた大きさのパンを決まられた価格で売らなければ、職人さんたちはひどく罰せられたそうです。これは私の語学学校の先生の解説ですが、決まりを破ると大聖堂の前で手を氷漬けにされて3~4時間拘束された上に石を投げつけられたり、中には殺された人までいるそう。かなり厳しく統制されていたようですね。


年によってパンの大きさが極端に違うのも面白い点です。ちなみに、ローマ数字の読み方は、M=1000、D=500、C=100、L=50、X=10、V=5、Ⅰ=1だそうです。写真じゃ難しいかも知れないけれど、実際に見学した際、ぜひどの「はかり」が何年のものだって読み解いてみると面白いと思います。3つのはかりはすべて、1200~1300年代のものです。


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これは、ホルツ(木材)の束の大きさを示したはかり(丸い方)と、その木材を入れる桶の大きさを示したはかりです。


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そしてこれは、服職人向けに服の袖の長さを示したはかり。(男性用だそうです)


教会と、職人さんたちの濃い関係は、教会の中にも見られます。入って左手のステンドグラス、よく見ると、下の方に、ドイツパン「プレッツェル」のようなパンの模様や、はさみや靴のマークが入っています。


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これは、「プレッツェル」が入っているのでパン職人さんたちが寄贈したグラスだそうです。


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これは、服職人さんたちの寄贈。他にも、職人さんたちのグループには、製粉業者(「Müller(ミュラー)」と言いますが、今一番ドイツで多い苗字だそうです)や絵描き、靴職人や鍛冶職人がいました。


彩豊かなステンドグラスは、見た目の美しさだけでなく、中世文字が読めない人に聖書の教えを口頭で教えるためのツールとして、大切な役割を果たしていたそうです。そのため、グラスには聖書の各場面が描かれています。


3.人間の中に隠れた悪魔

最後に、フライブルク大聖堂の秘密をもう一つだけ。最初の入り口を入ってまだ聖堂の中に入らない外の空間に、たくさんの像がびっしり並んでいるのがこの教会の特徴の一つでもありますが、大半の像は聖書からの模写で普通の人物たちです。ただ、よく見ると変な生き物が一匹だけ隠れています。中央の下から二段目、この猿のような生き物は、「祈りをささげる悪魔」とされています。写真だと少し分かりにくいかも知れませんが、実際に来られた際には面白いのでぜひ探してみてください。


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    2017/7/12更新

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