イギリスの田舎をドライブしていると
今日は、街ではそうそうお目にかかれないけれど、イギリスの田舎をドライブしていると見かける田舎道ならではの風物をご紹介しようと思います。
田舎道では、赤い三角形の中に、牛、馬、シカ、リスなどそのあたりに出没する動物のシルエットが描かれている標識を見かけることがあります。実際に、道路標識に描かれている動物にお目にかかるのはまれですが、車窓からながめる道ぞいにこのような道路標識が立っているだけで、ああ、のどかな田舎へやってきたんだなあ〜。という気分になります。
中には、赤い三角形の中に、「!」なんていうデザインの道路標識もあります。その三角形の標識の下に、「この先急な下り(Severe Dip)」とか、「突如、現れるてっぺん(Blind Summit)」とか、短い説明がついています。多少の勾配があってもまっすぐに伸びている道は、もしかすると古代ローマ時代に築かれた道なのかもしれません。
道幅のせまい田舎道を走っていると、のろのろ運転のトラクターや、羊や牛などの家畜の群れの移動のあとに続かねばならないことがあります。その場合は、気長になりゆきを見守るほかありません。本来は、牧草地内にいなければならない家畜が、道路にさまよい出ていることもありますが、驚かさないように徐行していると、家畜の方から道をあけてくれることでしょう。
ですが、ご安心ください!車で渡れない川には、ちゃんと石橋がかかっています。ただ、ちょっと変わっているのは、田舎の石橋には、信号待ちがある場合があること。
とにかく古いものを大切にするイギリスの人たち、車が普及したからといって、車が行き違える幅の橋に架けかえたりはしないのです。それに、整然と行列に並び、じっと我慢の子で待つ国民性をそなえたイギリス人、橋を渡るのに信号の変わるのを待つことなど何でもありません。(このイギリスの人々の気質、どちらも見上げたものだと思います)
ところで、もっと田舎の信号機のない小さな石橋の場合には、いささか事情が異なってきます。イギリスを車で走ったことのある方は、お気づきなのではと思うのですが、イギリスの路上では、車のクラクションを聞くことはまずありません。よほどのことがない限りイギリス人ドライバーはクラクションを鳴らさないのです。
また、イングランドではあまり見かけないのですが、スコットランドの田舎や島々へ行くと、橋のみならず、車1台がやっと通れる程度の道幅しかない道がけっこうあります。そういった道には、数十メートルおきに、道路のこぶのようなふくらみが設けられています。対向車がやってくると、パッシングプレイス(passing place)と呼ばれるその道路のふくらみに頭を突っ込んで対向車を行き違わせるのです。のどかな田舎に似合う、何とものどかなドライブ風景だと思われませんか。さらに、田舎道を走っていると、田舎へ行くほど古い建物も残っているので、ちょっとドライブの足を止めたくなるような思いがけない出会いもあることでしょう。
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