四季折々の田舎・春

公開日 : 2008年02月10日
最終更新 :

四季折々、イギリスの田舎は季節の移ろいとともにさまざまな表情を見せてくれます。これからしばらく、季節を追いながら、それぞれの季節ならではのイギリスの田舎の風物詩をスケッチしてご紹介していきたいと思います。

まず、初回の今日は、春……。

イギリスの春は、サマータイム(夏時間)やイースター(復活祭)とともにやってきます。イギリスのサマータイムは、毎年、3月最終週の日曜日の深夜、午前1時にはじまります。実際には、時計を1時間進めるだけなのですが、その日を境に日没が1時間遅くなり、ぐっと日が長くなったように感じます。イースターは、十字架にかけられたイエス・キリストの復活を祝うキリスト教のお祭りです。毎年、何月何日と決まっているわけではなく、春分後の満月の次の週末と定められているので、月の満ち欠けによって多少早くなったり遅くなったりします。早い年は3月の下旬、遅い年は4月の中旬の週末にイースターがやってきます。イースターの週末の前日の金曜日がグッドフライデー(Good Friday)、週明けの月曜日がイースターマンデー(Easter Monday)の祝日となり、4連休となります。

このサマータイムとイースターがやってくると、いよいよイギリスの行楽シーズンの幕開けです。冷たく凍てついて気の遠くなるほど暗く長かった冬のトンネルをぬけだして、春=「Spring(はずむ)」の文字通り、イギリスの人々は、心はずませて到来した春の中へ飛び出していきます。

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森陰一面をブルーベルの花が埋めつくしている風景に出会うこともあります。

野原に足を進めると、牧草地の緑もあざやか。

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牧草地の緑にまじって指先ほどの可憐な黄色い花が咲いているのを見かけることがあるかもしれません。そのありふれた野の花バターカップには不思議な力が宿っています。バターカップの花をだれかさんのあごの下に持っていき、もしあごの下が黄色く染まって見えれば、そのだれかさんはバターが好きなのだとバターカップが教えてくれるです。ですが、どうやら春の明るい陽光に照らされる野原では、バター嫌いの人は見あたらないようですよ。

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春は、子羊ラム(Lamb)の生まれるシーズン(Lambing Season)。農家と親羊にとっては、1年で1番神経質になる時期なのです。親羊と子羊たちに危害をくわえたり、驚かせたりしないようにする気遣いが必要です。実際、まだへその緒をぶらさげているようなほんとうに生まれたての子羊にも出くわしたりしますからね。とは言え、やっぱり、子羊を見かけると、ついつい足を止めてしまいます。

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そして、向こうも、こんなふうに足をとめてくれると嬉しくなって話しかけてみたりね。

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春の野に、新しい命をさずけられるのは、どうやら子羊だけではないようです。

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春の野には、日本でもおなじみの花も……。

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菜の花の収穫が終わるころイギリスの春は行き、夜の10時をすぎてもまだあたりの明るい1年で1番活気に満ちた夏を迎えます。

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