スコットランドの名城スターリング城

公開日 : 2009年01月06日
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スコットランドの首都エディンバラとスコットランド最大の都市グラスゴーを結んだまん中よりわずかに北寄りに、スコットランドの都市の中では一番小さい都市スターリング(Stirling)があります。スターリングは都市のサイズとしては小さいものの、背後に山岳地帯ハイランド(Highlands)を擁し、スコットランドとイングランドとの攻防の歴史の中で戦略的に重要な位置を占めてきました。今日は、そのスターリングの小高い丘の上に建つスターリング城(Stirling Castle)の見物をごいっしょできたらと思います。

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スターリング城は、エディンバラ城同様切り立った断崖上に建っており、足もとのスターリングの街から遠くはハイランドの山なみまでを眺望できます。お城の前に建っている像は、イングランドからスコットランドの独立を奪回した14世紀初頭のスコットランド王ロバート・ザ・ブルース(Robert the Bruce 在位1306–1329)。

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実は、この王様、スターリング城を築いた方ではなくて、むしろ、その逆。イングランドからスターリング城を奪還すると、将来、二度とこの城がイングランドによるスコットランド支配の拠点とならないように破壊してしまったのでした。その後、15世紀の後半から16世紀前半にかけて現存するスターリング城を築きなおしたのは、この王様の血を引くスコットランドの王家スチュアート朝のジェームズ4世と5世、メアリー女王、そして、ジェームズ6世だったのでした。

2つの城門をくぐると、城郭の内側に中庭を囲むようにしてスターリング城を構成する建物が建ちならんでいます。まずは、内側の城門をくぐってすぐの壮麗な建物は王宮(Royal Palace)。2011年完成をめどに現在修復中で、残念ながら内部の見学はできません。

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そのとなりにある戦時博物館(Regimental Museum)。近代から現代にかけての戦争にゆかりのある武器、勲章等の品々、文書、写真などが展示されています。

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そのお隣は、スターリング城の築城当初より礼拝の場となってきたと考えられているチャペル・ロイヤル(Chapel Royal)。

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壁には大きなタペストリーがかけられていて、城の後方に位置するタペストリースタジオでは、実際にタペストリーの織られている現場を見学できます。なんと職工さんは日本の方でした。

チャペル・ロイヤルに続いて建っているのは、盛大な祝宴が催されたグレートホール(Great Hall)。スコットランドで建設された最大の大広間。

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さらに、グレートホールのわきには、祝宴に饗される料理が準備されたグレートキッチン(Great Kitchen)があります。その内部には、当時のキッチン内の様子を伝える興味深い展示がしてあって、数あるスターリング城の展示物の中でも見どころとなっています。

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庭と屋外のボーリング場に面する展示会場(The Castle Exhibition)には、スターリング城の歴史が詳しく解説されているほか、

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城内を一巡するだけでも、2、3時間は欲しいスターリング城ですが、実は城内以外にも見て回りたい場所があります。それは、高台の城から街へ向かう途中に建っている貴族のお屋敷アーガイルズ・ロッジング(Argyll’s Lodging)。次回は、このアーガイルズ・ロッジング(Argyll’s Lodging)のもようをお伝えします。

2009年1月現在のスターリング城の駐車料金は2ポンド。入場料金は大人8.32ポンド、小人4.16ポンドですが、料金は変更になる場合があるので、随時、以下のスターリング城のサイトでご確認ください。

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