イギリスから見るバンクーバーオリンピック

公開日 : 2010年02月20日
最終更新 :

今回は、「地球の歩き方」海外特派員ブログの今月のお題、バンクーバー冬季オリンピックについてお届けします。日本での冬季オリンピック熱と、イギリスの冬季オリンピック熱にはかなりの温度差がある状況です。イギリスでは、オリンピック開催以前に、バンクーバーの雪不足のニュースは伝えられましたが、期待の選手を紹介するとか、過去のオリンピックを振返るというようなオリンピックに関するテレビ番組が組まれることはありませんでした。

それでも、オリンピックのはじまる1週間くらい前から英国国営放送BBCのテレビでオリンピックの中継をするという予告が流れはじめました。こうして迎えたオリンピック開催日だったのですが、ちょうどその1週間前からシックス・ネイションズ(Six Nations)と呼ばれるイングランド、スコットランド、アイルランド、ウェールズ、フランス、イタリアの6カ国対抗ラグビー大会がはじまっていて、オリンピックの開催はその影に隠れているような感じでした。というのも、スコットランドにはスキー場もありますが、イギリスには高い山がなく、平年は、さほど雪も降りません(ただ、この冬は三十数年来の雪の多い年になっています)。北国ながら地形的にも、気候的にもイギリスは冬季オリンピックの開催地向きではないらしく、イギリスで冬季オリンピックが開催地されたこともありません。イギリスのウインタースポーツ人口もそう多くはなく、イギリスの人々のウインタースポーツに対する関心もさほどではないようです。

テレビのオリンピック中継は、英国国営放送BBCにある2つのチャンネルのうちのBBC2で、日中にハイライトを2時間、実況中継は、午後11時、または、12時台から早朝にかけて放送しています。夜は、日によって放送のある日とない日とがありますが、放送のある日は2時間放送しています。BBC1の夕方のニュースのスポーツニュースのコーナーでは、オリンピックの話題が取り上げられることもありますが、まったく取り上げられない日もあります。ちまたの人々の話題にも、オリンピックの話題はあまりとりあげられていないようです。

冬季オリンピックでイギリスの国歌が流れることはごく稀なのですが、女子のカーリングチームが金メダルをとったときには、かなりの盛り上がりを見せました。イギリス国歌が流れる中、ユニオンジャックが掲揚されるシーンが何度もテレビで流されました。それって、そんなに昔のような気がしないので前回のトリノオリンピックでのことだったような気がしていたのですが、念のため調べてみたら、その前のソルトレークシティ大会でのことでした。その他に、冬季オリンピックというと、イギリスの人々が思い浮かべるのは、アイスダンスのトーヴィル&ディーン(Torvill and Dean)のペアと男子フィギュアスケートのロビン・カズンズ(Robin Cousins)です。共に金メダリストですが、金メダルを獲得したのは、トーヴィル&ディーンは1984年のサラエボ大会、ロビン・カズンズは1980年のレークプラシッド大会でした。それ以降は、残念ながらイギリスの人々の記憶に刻まれるような活躍をしたオリンピック選手は出ていません。

バンクーバーオリンピックががはじまって1週間が経ちましたが、イギリスはまだメダルをひとつも獲得していません。金メダルとまではいかなくても、これから後半に入ってイギリス勢の中からメダル獲得者が出て、イギリスでも今回のオリンピックにもう少し盛り上がりが見られたらいいいのになあと思います。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。