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イギリス/グラスゴー特派員ブログ ギブソンみやこ&ローランズ真弓

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2010年8月16日

難攻不落の要塞フォートジョージ


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難攻不落の要塞フォートジョージ

今日は、スコットランドのネス湖(Loch Ness)やインヴァネス(Inverness)(ネス湖とインヴァネスについては、こちら をどうぞ)観光の折には、合わせて訪れたいフォートジョージ(Fort George)をご紹介します。


要塞への入り口の橋.jpg 要塞への入り口の橋


フォートウィリアム(Fort William)やフォートオーガスタス(Fort Augustus)は、スコットランドの山岳地帯にある町や村の名前ですが、フォートジョージ(Fort George)は、1760年代に建てられた実際の要塞(fort)です。しかも、現在でも英国陸軍の兵舎として使用されているので、「現役の史跡」とも言えそうです。スコットランド政府の史跡保護団体ヒストリックスコットランド(Historic Scotland)によって管理され、一般に公開されています (さすがに、現在の兵舎として使用されている建物は見学は不可ですけれどもね) 。


要塞の入り口からの眺め.jpg 要塞の入り口からの眺め


正面奥の建物群.jpg 正面奥の建物群


フォートジョージ(Fort George)が建設されたのは、このブログでもご紹介したことのあるカローデンの戦い(Battle of Culloden) 後のこと。カローデンの戦いには勝利したものの、スコットランド勢力の再蜂起を懸念したイギリス政府軍はカローデンからわずか12キロの海辺の岬に難攻不落の要塞を建設したのでした。


入り口のわきにあるガードの部屋.jpg 入り口のわきにあるガードの部屋


フォートジョージの命名は、カローデンの戦い当時の国王ジョージ2世(George II)にちなんだものです。また、カローデンの戦いで、ボニー・プリンス・チャーリー(うるわしのチャーリー王子 Bonnie Prince Charlie)率いるスコットランドのジャコバイト軍(Jacobite)を打ち破ったカンバーランド公爵(Duke of Cumberland)は、ジョージ2世の息子にあたります。


フォートジョージの模型.jpg フォートジョージの模型


海に突き出した岬の広大な敷地の中に、軍事施設や家族用を含む兵舎、支給品や軍需品を売る店、パンやビールの製造所、教会などがあり、42エーカーに及ぶ要塞内部は、まるで小さな町であるかのような様相を呈していました。それぞれの建物の中には当時のもようが再現され、見学できるようになっています。


再現されている当時の兵舎1.jpg 再現されている当時の兵舎


再現されている当時の兵舎.jpg


入場時に手渡されるオーディオガイドでも、詳しい説明を聞くことができます。嬉しいのは、日本語の説明もあること。スコットランドのナショナルトラストによって管理、運営されている古戦場カローデンの史跡の方は、資料館も新しく、古戦場を見て歩くのにサテナビの最新技術も導入されているのですが、わたしたち一家が訪れた時点では、日本語による説明はありませんでした。そのことをフォートジョージのスタッフに告げると、まんざらでもないようすでした。


家族用の部屋の内部.jpg 家族用の部屋の内部


再現されている火薬庫の内部.jpg 再現されている火薬庫の内部


このフォートジョージ、お天気にも恵まれなかったせいか、わたしたち一家が訪れた日も閑散としていて、観光客の数はカローデンには及ばないと思われます。ですが、お天気のいい日に訪れると、岬の突端からは、のどかなスコットランドの申し分のない海の風景が望めるにちがいありません。運がよければ、紺碧の洋上をイルカが跳ねる姿にもお目にかかれるのだそうです。


海に向かう大砲.jpg 海に向かう大砲


それから、そうそう、フォートジョージを訪れたら、一番奥にある教会にまで足を伸ばしてください。こじんまりとしていて、そんなに凝った造りでもないのですが、要塞内のほかの物騒な雰囲気の建物とはちがって、ステンドグラスを透かして差し込んでくるやわらかな日差しが心安らぐ空間を造り出しています。


教会の外観.jpg 教会の外観


教会の内部.jpg 教会の内部


そして、そのステンドグラスの一枚には、イギリスにあるステンドグラスの中で、唯一だと思われるバグパイプを演奏する天使の姿があるのです。


教会の内部正面.jpg 教会の内部正面


上部アーチ型の部分の右手をご注目.jpg 上部アーチ型の部分の右手をご注目


ところで、カローデンの戦いが、イギリス国内で戦われた最後の戦いとなったために、この広大で堅固な要塞フォートジョージは、建設後、ただの一度も実戦に使用されることなく、今に至っています。ですから、フォートジョージの名前がイギリス戦史に刻まれることはありませんでした。ですが、それは、やはり幸いなことだったと言えるのかもしれませんね。


フォートジョージの詳細やアクセスについては、下記のヒストリックスコットランドのサイトをご覧ください。


フォートジョージ(Fort George)のサイト


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