イギリスで日本の学生たちが大奮闘。日本文化を地域に伝える「帝京祭」

公開日 : 2010年10月23日
最終更新 :
teikyo reception.jpg

受付では学生たちが出迎えてくれました

世界遺産のダラム城と大聖堂を有する歴史ある街ダラム。イングランド北東部ではもっとも人気のあるの観光名所の一つです。そんなダラムには、日本の帝京大学ダラム分校があります。帝京大学ダラム分校では、日本文化を地域の人たちに伝えようと毎年1回「帝京祭」を開催しています。今年が20周年目の帝京祭は10月23日(土)に行われ、私も10ヶ月になるチビを連れてお邪魔してきました。お化け屋敷、書道&折り紙、茶道、ゆかたの着付け、ソーラン節や合気道の披露、食べ物は焼きそばとすいとんが販売されていて、盛りだくさんの内容。イギリスにいて日本を体験できるとあって、イギリス在住の日本人たちをはじめ、ダラム大学の学生や地元の人々でにぎわっていました。

teikyo tea ceremony3.jpg

日本の風情「お茶会」。

teikyo shodairyu.jpg

武道のデモンストレーション。観客も真剣にみつめています。

teikyo yakisoba3.jpg

お祭りには焼きそばがつきもの!

中山登ダラム分校長は「この祭りは、日本の文化を地域に伝える交流の場であると同時に、ダラムのコミュニティに、帝京大の生徒たちがどういう風に何を学んでいるかを伝える機会でもあります。帝京祭は、この大学が20年間地域に受け入れられてきた素地でもあるのです」と話してくれました。同校は日本の学生が英語環境で勉強する機会として1990年に設立されました。ちなみに、帝京祭の売り上げや寄付金は、地域のチャリティーに寄付されるそう。帝京祭は地域貢献にも一役買っているのです。

帝京大学ダラム分校で学ぶのは最長で10ヶ月。毎年、帝京祭の経験者がいない中での祭作りに困難な点も多いのだとか。それでも一からその年の学生たちが自分たちで考えて、作り上げる手作りのお祭りは毎年違って興味深いものになるのです。

学生の一人でサブリーダーの佐々木豪君は「学生としてイギリスに来て、日本の文化を外国人に伝えようとしても、知っていることが狭いということに気づきました。なので、外国人が何に興味があって、どう伝えるのがいいのだろうかという勉強からはじめました。そこから動きに意味のある伝統的な踊りソーラン節の案が出てきたり、日本の代表文化である折り紙や&書道の案が出てきました」と今回のお祭りを振り返ってくれました。

teikyo yukata2.jpg

浴衣は外国人に大人気。

teikyo shodo.jpg

「書道に始めて挑戦しました!」

帝京大学の図書館で15年勤務するデービスみきこさんは「今年は学生の数はこれまでで一番少ないんです。今年の子たちはそんな中でよくがんばった」のだと話してくれました。今年の学生数は40人程度。少ない人手で、一人ひとりの負担も大きかったのか睡眠時間2時間で頑張った学生もいました。会場は日本の四季をテーマにした装飾が施されていて、時間がかかっただろうということをうかがえました。

teikyo autamun.jpg

会場は四季がテーマに。

この日遊びに来ていたダラム大学の学生トムは「ソーラン節が一番楽しかった」と大絶賛。そして、学生に書道で書いてもらった自分の名前を誇らしげに見せてくれました。私は、10ヶ月になるチビとともに楽しんできました。私はお茶会を拝見させてもらい久々に日本文化に触れられたのが一番うれしかったです。チビは縁日のヨーヨーを気に入ったようでした。イギリスで生まれたチビはまだ日本に行ったことが無いけれど、イギリスで学んでいる日本の学生たちが一生懸命に作り上げてくれた「日本のまつり」を楽しんでくれたようです。

学生の若いパワーでどんな風に日本の文化をイギリスの人々に伝え続けてくれるのか今後も楽しみです。

teikyo yoyo2.jpg

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。