高温多湿のグアム、爪のトラブルを侮るなかれ!

公開日 : 2010年09月11日
最終更新 :
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かなり前から足の指の巻き爪が悩みだったのですが、グアムに来て、パンプスを履かなくなり、ビーチサンダルやオープントゥのサンダルばかり履いているのに、なぜか巻き爪が治らず、むしろたまに帰国して以前履いていた靴をはくと、もう我慢できないほど巻き爪がひどくなっていたのですが...。

今年に入り、夫からいい加減に病院に行きなさいと言われていましたが、何をされるかわからないのが怖くて、のらりくらりと今度行く、今度行く、と言っていたところ、一昨日、とうとう首に縄をつけられて(!?)病院に連れていかれてしまいました。

そしてわかった、グアムに来てからのひどい巻き爪の正体は、これだったのです!!!!!

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今回グアムで行ってみたのは、"Express Care Health & Skin Center"という、Agana Shopping Center(アガーニャ・ショッピング・センター)の2階にあるクリニック。

こちらは皮膚科的な治療から、レーザー脱毛やボトックス注射などの美容に関する施術も行うクリニックで、以前夫が骨折したときに診ていただいた足専門のフット・ドクターと悩んだのですが、なんとなくこちらの方が巻き爪にはいい気がして、このクリニックにウォーク・イン(予約なしで来ること)で行ってみました。

予約なしだったので1時間半弱待たされることになりましたが、ドクターがいらして爪を診てもらうや否や、「あ~これは"Fungus(ファンガス)"ね」と。

自宅に帰ってからいろいろ調べたところ、おそらくこれは爪白癬(つめはくせん)という爪に発生する水虫の一種で、白癬菌(はくせんきん)というカビが原因で起こる感染症で、おもに足の親指の爪に発生するのですが、他の水虫と比べてかゆみなどの自覚症状が少ないことが特徴で、発生していることに気づかないで放置してしまい、知らぬ間に悪化させてしまうことも多いとか。

この白癬菌は、ケラチンというタンパク質をエサにして高温多湿な状態を好むそう。そのためグアムのような一年中高温多湿な島ではとても発症しやすいそうです。

爪白癬のほとんどは白癬菌が爪の中に侵入し、爪の下部である爪甲下(そうこうか)をすみかとするもの。爪の表面は硬くできているため白癬菌も侵入しづらいのですが、爪甲下は水分が多くて軟らかく、またケラチンも豊富に含んでいるために、白癬菌にとって格好のすみかとなります。足水虫と同じ白癬菌が原因なので、両方併発してしまうと、片方だけを治療してもすぐに再発してしまうので、白癬菌を完全に殺菌することが何よりも重要。

そして驚くことに、実は爪白癬は日本人の10人に1人がその症状を持っているとも言われているようなんです!

主な症状としては(症状の典型的な例の写真はこちら)...。

爪が厚く濁っている

爪の表面が黄白色~褐色の濁りがある

爪の表面は崩れてぼろぼろになっている

爪に筋が沢山通っている

爪の周りに炎症がある

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私は巻き爪がもともとありましたが、おそらくグアムで爪白癬にかかったことで徐々に爪が厚くなってしまい、暑くカールした爪がどんどん喰い込むようになり、ここ数カ月は爪が大分浮いてきてしまっていました。

今回は結局巻き爪の処置として、浮いてしまっている親指の爪を三角形に切り取って爪が正常に生えてくるようにし、さらにお薬を飲んで爪白癬を体内から撃退するとともに、様子を見ながら向こう1ヶ月から半年に渡って、毎日1回、Tea Tree Oil(ティー・ツリー・オイル)を垂らしたお酢につま先を5分間浸け、その後爪用のブラシを使って爪の周りを丁寧に洗って殺菌することに。

幸い爪を丸ごと剥がすことはしないというものの、それでも三角形に剥がすわけで、恐怖におののきながら、親指の付け根に2本麻酔を打たれ(これが痛かった~!!)、それから爪の浮いてしまっている部分を剥がしていきます:(

とにかくおそろしいので(なのに気になって見たくもなる)、夫に目隠しになるように立ってもらい、手術(!?)開始。

とてもやさしい女性のドクターで、怖がる私にとても優しくしてくださって、「ハニー、大丈夫?」とか、「あなた、ものすごく頑張っているわ!すばらしい!!」とか、いかにもアメリカ人らしく、普通だったら笑ってしまうくらい大げさに励まし続けながら作業をしてくれます(苦笑)。でもこの励ましが、こんな時は心の底からありがたい!!!

ただひとつだけ、途中で「オーマイガッ!!」と言われ、何か失敗でもされたんじゃないかと心配したら、どうやら私の巻き爪があまりにもひどくカールしていて、その刺さっていた爪を取り出したときにびっくりして叫んだらしいんだけれど、あれは本当に怖かったです...(涙)。

いずれにしても一年中高温多湿のグアムでは、白癬菌を始め、カビの一種である胞子が原因でかかる爪や皮膚のトラブルが少なからずあるとか。

上記のリンク先の写真を見ていただき、もしかして爪白癬かも、と思い当たる方は、ご家族などにも移してしまうことになるので、水虫のように痒くないからいいわではなく、すぐにお医者様に診ていただいてくださいね(爪白癬は爪の付け根の裏側をすみかにしていることが多いので、外的殺菌だけでは撃退できないことが多いらしく、お薬を処方してもらう必要があるようです)。

巻き爪の治療をするために病院に行き、まさか1ヶ月から半年間も足の殺菌を続けなければいけなくなるとは思いませんでしたが、これも家族に移さない、白癬菌が他の症状を引き起こしたりしないために、毎日の殺菌、がんばります...。

ちなみに爪白癬や水虫などの治療には、カビ菌の好きな酸性の皮膚と湿気を無くすことが重要なので、全粒穀物や野菜中心の食生活で酸性体質を改善したり、吸水性のよい自然素材の靴下をはくか、裸足でいる時間を長くとって、足を乾燥させるようにすることがいいようですよ。

ちょっと気持ちの悪いおはなしだったかも知れませんが、グアム在住の方や、高温多湿の日本の夏でトラブルを感じていた方の参考にしていただけるようならうれしいです。

*"Agana Shopping Center(アガーニャ・ショッピング・センター)"はこちら

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