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ドイツ/ハノーファー特派員ブログ 旧特派員 田口 理穂

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2011年7月17日

ドイツの電気のお話


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ドイツの電気のお話

福島原発の事故を受けて、2022年までに原子力発電から脱却することを決めたドイツ。ドイツ人は自然を大事にし、堅実で、無駄を嫌います。その分節電意識も高く、節約も大好き。「ケチ」ともいえますが、それが環境や資源を大事にすることにつながっています。


ドイツでは石炭による電力消費が一番多く、原子力発電は23%、自然エネルギーいわゆる再生可能エネルギーは17%となっています。2000年の再生可能エネルギー買取法により、固定額で全量買い取られるため、投資の対象となるなど増えてきました。政府は2050年には80%を自然エネルギーでまかなうことを目標にしています。原子炉は17基ありますが、旧型の7基は廃炉を決定。新型も順次、稼動期間に応じて停止していきます。


省エネについては、国や自治体、環境団体が市民を啓蒙し、さまざまな形で取り組んでいます。学校や企業を訪問して省エネアドバイスをするコンサルタントも。環境省によると、再生可能エネルギーの分野ではドイツはヨーロッパでもっとも進んでおり、34万人の雇用が生まれているとか。蓄電技術推進に2014年までに2億ユーロの予算を計上し、建物の断熱工事への補助金制度を設けるなど、多角的に省エネと自然エネルギー推進に取り組んでいます。


自治体によっては節電コンテストを実施したり、学校で節約した分の半分を当校の自由予算として支給するところもあるなど、市民参加を重視。節電は「灯りをこまめに消す」「スタンドバイモードにしない」「省エネ電球を使う」「省エネ製品を使用する」など。電気代は1ワットあたり平均23セント(28円)と、日本よりも高いようです。


欧州連合では、省エネランプの普及を推進しており、2009年9月より100ワット以上のいわゆる一般的な白熱電球の販売を禁止。2010年9月からは75ワット以上、2011年9月からは60ワット以上の販売を禁止しています。

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写真:省エネ電球


洗濯機や冷蔵庫など電化製品は、AからGまで省エネの程度が段階分けで表示され、A+++が一番省エネタイプ。購入のさい重要な指針のひとつになっています。

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 1998年に電力自由化により、現在1000ほど電力会社があり、選ぶことができます。ちなみに私は自然エネルギーのみを扱っているシェーナウ電力会社から購入。自然エネルギーのみを扱う電力会社は4社しかなく、一般の電気より1、2割ほど高いのですが、自然エネルギーを購入することが脱原発支援につながるとあって、福島原発事故以来、4社は顧客を大幅に増やしています。シェーナウでは、新規顧客がこれまでの8倍になったとか。


 ハノーファーで先日、初めて停電を体験しました。7月13日の夜、女子サッカーワールドカップの日本対スウェーデンの試合が、残り2分で終了というとき。テレビも電気も急に消え、びっくりしました。ドイツで停電があるなんて。外を見ると灯りはすべて消え、通りは静まり返り、分厚い雲がぼんやりと明るさを含んでいました。非日常的な、なんともいえずいい感じで、しばらく外を眺めていました。結局、発電所に問題があったそうで、40分ほどで復旧しました。

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2011年7月17日
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    • 特派員プロフィール
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      ハノーファー特派員
      田口 理穂
      ジャーナリスト、裁判所公認ドイツ語通訳・翻訳士。1996年よりハノーファー在住。州立ハノーファー大学社会学部卒業。ドイツの環境政策や生活事情についての執筆のほか、視察やテレビ局のコーディネートや通訳も。著書に「市民がつくった電力会社 ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命」(大月書店)、共著に「『お手本の国』のウソ」「ニッポンの評判」(ともに新潮新書)。質実剛健、けれど愛すべきドイツの魅力についてご紹介します。

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