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ドイツ/ハノーファー特派員ブログ 旧特派員 田口 理穂

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2012年6月23日

ただ乗りはだめよ


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ただ乗りはだめよ

ドイツでは鉄道でも路面電車でも改札がありません。外国から来た人は、あれっと思うでしょう。ホームにはだれでも出入りできます。しかし、鉄道も路面電車も事前に切符を購入していなければなりません。ホームの自動販兼機で切符を購入することもできますし、事前にキオスク(お菓子や雑誌などを売る小さな店で、街のあちこちにある)で購入した切符をホームや車内の機械で日時を刻印します。


路面電車では、ときどき抜き打ち検査があります。ハノーファーでは、ウーストラ社が路線バスと路面電車を運営しています。路面電車は街中心部では地下を走りますが、郊外で路上に出ます。普通の格好をした二人組が何食わぬ顔で車両に乗りこみ、扉が閉まったとたんチェックを始めます。切符を持っていないと、罰金40ユーロ(4000円)。片道2ユーロ30セント(230円)ですから、17倍になります。見つかるとすぐその場で降ろされるので、「あっ、あの人ただ乗りしてたんだ」と周りの人にもわかります。これはすごく恥ずかしい。切符を持っていない人が見つかった段階で、検札官はその乗客と降りますから、車内には胸をなでおろしている人もいるでしょう。


切符を持っていなかった乗客は、ホームで身分証明書を見せます。違反切符を切られ、数日以内に罰金を振り込まないと、さらに割増料金が課せられます。身分証明書の提示を拒否すると、警察が呼ばれることになります。


DSC_9014b.JPG


16年前ドイツに来たころ、通学に毎日路面電車を使っていましたが、検札を見かけたことはほとんどありませんでした。せいぜい1年に1度くらい。ところが今では、週2回ほどあいます。ただ乗りが増えてきた現状に業を煮やしたウーストラ社が2003年より検札を強化したためです。一時期、年間9万人の無賃乗車を摘発したそう。昨年は検札官64人が6万4002人の無賃乗車を発見しました。これは一昨年の7万4000人よりも14%少なく、同社は検札の効果がやっと出てきたとしています。一日平均41万人利用しているので、ただ乗りは2%ぐらい。昨年の罰金による収入は120万ユーロ(1億2000万円)にのぼります。


ちなみにドイツ鉄道では、車掌が切符のチェックにきます。切符をもっていない人は列車の中で購入することができますが、車内での購入手数料として16ユーロ(1600円)が上乗せされます。罰金ではありませんが、ずいぶん高い手数料です。だからほとんどの人が切符を持っています。


切符を持っていないときの検札官の対応は容赦がない。忘れた、犬に食べられた、落とした、回数券はあるけど刻印し忘れた、などいろいろいっても通用しません。ドイツ人の知り合いは歌を歌って免れようとしましたが、かえって不審な目で見られたとか。以前は乗客のモラルに大きく依存していましたが、今は検札という強制力が成果を発揮する時代になったようです。

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2012年6月23日
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      ハノーファー特派員
      田口 理穂
      ジャーナリスト、裁判所公認ドイツ語通訳・翻訳士。1996年よりハノーファー在住。州立ハノーファー大学社会学部卒業。ドイツの環境政策や生活事情についての執筆のほか、視察やテレビ局のコーディネートや通訳も。著書に「市民がつくった電力会社 ドイツ・シェーナウの草の根エネルギー革命」(大月書店)、共著に「『お手本の国』のウソ」「ニッポンの評判」(ともに新潮新書)。質実剛健、けれど愛すべきドイツの魅力についてご紹介します。

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