南ドイツの休日。ドレスデンのエーリヒ・ケストナー・ミュージアム
児童書「エミールと探偵たち」「空飛ぶ教室」などで知られるエーリヒ・ケストナーは、1899年に南ドイツのドレスデンで生まれました。詩人や風刺作家でもあり、ナチス政権では思想弾圧により著書を焼かれる経験もしました。ライプチヒ大学に行くまでドレスデンで過ごし、以後も両親はずっとドレスデンにいたことから、ドレスデンの文化はケストナーに大きな影響を残しています。ドレスデンのおじさんの家が、現在はミュージアムとなっています。
ミクロミュージアムと名づけられ、可動式で自己体験型という新しい形のミュージアムです。縦3メートル、横1,2メートル、高さ2メートルの立方体であり、それが14に分かれます。14の戸棚には引き出しや棚があり、そこを自分であけることでさまざまなケストナーの世界が体感できるというわけです。ケストナーの作品や作品の一部、自筆のテキストのコピー、当事の背景などさまざまで、何がでてくるかはお楽しみ。資料は触れるようになっており、隣の部屋で椅子に座ってじっくり読むことができます。引き出しは緑、赤、黄、青に色分けされており、それぞれて故郷、政治、子どもの世界、メディアをテーマにしています。
コンパクトで移動式なので、どこにでも持っていける。巡回展を経て、2001年よりドレスデンに落ち着きました。おじさんのうちなので、ケストナー自身が幼少からよく通っていたところです。
このミュージアムはドレスデンに来て、偶然見つけました。私は「二人のロッテ」が大好き。ミュージアムがあるときいて、これは行かなくっちゃと出かけましたが、思いのほかこじんまりとしていてアットホームな雰囲気。日本語の「二人のロッテ」がおいてあり、ついぱらぱらと読んでしまいました。他国語の本もたくさんあり、ケストナーが世界中で愛されているのがわかります。普通のミュージアムだと入館しても説明はありませんが、ここでは「ケストナーの本を開くと、前書きがあるでしょう。それと同じです」といって、最初に概要について説明がありました。ドレスデンの街やケストナーの幼少時代、両親、戦争について。
ケストナーを理解するためだけに、愛を込めて作られたミュージアムだと感じました。
今回は時間がなくてゆっくりできなかったのですが、この次は二階のカフェでお茶を飲みながら、ケストナーの子ども時代にゆっくり思いをはせたいところ。火曜日から土曜日まで開館していますが、木曜日は学校のクラスなど予約のみを受け付けています。ぱっと見たところミュージアムだとわかりにくいので、見逃さないように。大人4ユーロ。
公式サイト(ドイツ語) http://www.erich-kaestner-museum.de/
一部英語も。http://www.erich-kaestner-museum.de/index.php?option=com_content&view=article&id=58&Itemid=117
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