アート展 「見せかけ | 輝き、魅力、錯覚」

公開日 : 2013年09月30日
最終更新 :

美術館ケストナーゲゼルシャフトで、「見せかけ | 輝き、魅力、錯覚der schein | glanz, glamour, illusionv」をテーマにした展示が開かれています。世界各国のアーティスト24人が、輝くもの、光るもの、金色のもの、反射するものを使って独自の世界を披露しています。

印象的なのは、割れた鏡たち。部屋に13枚の大きな鏡があり、どれも砕かれ、ひびが入り、破片が床に飛び散っています。現代美術の巨匠といわれるイタリアのミケランジェロ・ピストレットさんの作品です。今年「高松宮殿下記念世界文化賞」の絵画部門で受賞するなど、80歳にもかかわらずパワフル。鏡は現実とイリュージョンをあらわし、芸術と生活をつなぐもの。鏡をハンマーで打ち壊しながら、光と反射、イリュージョンを壊しているのです。そして一枚だけ壊さずに残しておく。そこに現実が映されています。実際に同館で鏡を壊すパフォーマンスをしたときは、破片で腕を切り、血を流しながら割り続けたとか。なんとも壮絶です。「壊れた鏡があるだけ。これがアートなんて・・・」と思っていましたが、説明をきいて納得しました。

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ハノーファーでまさか草間弥生さんの作品に出会えるとは。松本市出身の草間さんは水玉を使った斬新なアートで知られています。今回展示されている「ナルシストガーデン」は、直径約30センチのステンレスの球を800個並べたもの。光り輝く球に見る人の姿が投影され、それがどこまでも続きます。泉に写った自分の姿に心を奪われ、憔悴して水仙になったという、ギリシア神話の美少年ナルキッソスを暗示しています。草間弥生さんは1996年、招待されなかったにもかかわらずベネチアでこの展示をし、かつ球を販売したことから大きな話題を呼びました。

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ほかにも、金色の包み紙にひとつひとつくるまれた800キロ分の飴玉がエイズについて啓蒙したり、ぴかぴかの買い物ワゴンがあったり。作品ひとつひとつに背景があり、理由がある。無料の案内もときどきあるので、ドイツ語がわかる方には説明をきくのをお勧めします。

展示「見せかけ | 輝き、魅力、錯覚der schein | glanz, glamour, illusionv」は11月3日まで、

ケストナーゲゼルシャフトKestner Gesellschaftで開かれています。住所: Goseriede 11, 30159 Hannover 電話0511 70 120-0 。入場料は7ユーロ、割引5ユーロ

同展示の公式サイト(ドイツ語) http://www.kestnergesellschaft.de/eventsingleviewausstellungen.0.html?&tx_cal_controller[view]=event&tx_cal_controller[type]=tx_cal_phpicalendar&tx_cal_controller[uid]=2250&tx_cal_controller[lastview]=view-list%7Cpage_id-8&tx_cal_controller[year]=2013&tx_cal_controller[month]=08&tx_cal_controller[day]=23&cHash=9aefd1aed943c2d9c5be46b8f053288a

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