桃の花と金柑と。花で彩られるハノイのお正月

公開日 : 2017年01月23日
最終更新 :
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初めて住む国の最初の正月やクリスマスは大切なものです。

子供のような好奇心で街を駆け回り

その国の文化を新鮮な驚きと発見の中で受け入れる、

"何も知らない"という事がとても大切な時間です。

一方で、初めて迎えるということは、

言葉もルールもよく分かっておらず

コミュニケーションが相当あぶなっかしく、

せっかく教えてもらっても、理解のすり合わせはなんとも微妙です。

それで失敗いたしました。

間もなくベトナムではお正月を迎えます。

Tet(テト)と呼ばれるこの旧正月を祝うのに、

ハノイでは桃の花が沢山咲き、それで祝うのだと聞いたとき、

すっかり日本の桜のような桃が咲き誇る庭園で優雅に花見を期待してしまい、

地元の人に「桃はどこへ行けば見られるの?」と聞きまわり、

書いてもらったメモを頼りに出かけたら、こんなところにたどり着きました。

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ドライバーさん。

これは何かの間違いではないでしょうか。

連れて行ってくださったその場所は、ニャッタン村の広大な畑で、

鉢上げ寸前の蕾がほころび始めた一面の桃の木。

見るがままの桃の木の販売所でした。

そこでは、テトに飾る桃の木を選びに来た人や、

業者さんが畑の持ち主と値段の交渉する風景がそこかしこに。

広大な桃の木畑はブロックごとに数多くの販売所に分かれており、

サービス満点に新年の干支・鶏まで畑に放し、

「桃の花と鶏」のナイスショットが撮れるよう

アマチュアカメラマンたちに撮影協力するフレンドリーな業者もおりました。

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しかし「どうぞ奥まで入って写真を撮って。」と言ってくださる方がいて、

一面の桃の木畑を歩き、満開を待つ初々しい桃の花を楽しませてただきました。

その方の畑で育った、高さ1mほどの桃の木の値段を伺うと5,000,000VND(約25,000円)。

木のお値段は、大きさ、樹齢、仕立て、花のつき具合など、

それぞれ違うので値段は一様ではないとのこと。

私の背を遥かに超える枝ぶりの良い逸品もあり、

縁起物とはいえ、富裕層にしか買えない宝物の木なのだと驚きました。

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次に、「金柑の木も見に行きたい?」とドライバーさんに尋ねられ、

たどり着いたところは金柑畑でした。

外国人が多く住む垢ぬけた居住区・タイ湖の裏手に広がる金柑農園。

大小様々な金柑の木が一面に植わる風景は感動的でした。

tet1  kinkan choice.jpg

許可をいただき入っていくと、

若いお父さんが金柑の木を選んでいらっしゃいました。

金柑の木は、桃の花とセットのようにテトに欠かせない縁起物だとか。

桃の花が家を守る魔除けを意味し、

金柑は金運や子孫繁栄をもたらす木として大切にされるそうです。

すてきな木を選ばれたお父さんに、

失礼ながらお値段を伺うと700,000VND(約3,500円)とのこと。

ベトナムは明らかに、富裕層と一般市民の暮らしぶりに極端な差があり、

この国の物の値段があまりにも不均一であることは住めば実感できることなのですが、

ベトナムの平均年収が40万円ほどと聞きましたので、これは大変なお買い物かと。

鉢に植えて玄関に飾り、大切に育てるそうです。

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街に戻ると、たくさんの桃の木。

畑から鉢上げされた立派な木が、

巨大な盆栽のようになって路上販売されていました。

すでに花をたくさんつけた桃の枝はカットされ切り花に。

我が家でもベトナム風のお正月を迎えようと思いますが、

巨大な桃の盆栽鉢の購入は難しく、

私にできることは切り花を飾ること。

是非、魔除けの桃をお迎えしてベトナムの新年をお祝いしたいと思っております。

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お年玉袋にも桃と金柑。

ベトナムにもお年玉の習慣が。

しかも、職場の上司が部下にもくれるらしい。

いいな、私もいただいてみたい。。。。。。

上司さまに私のつぶやきが届きますように。☆彡

★今週のハノイブログはテト祭!明日、明後日の3日間に渡り、ハノイから新年(テト)直前の様子をお届けします。★

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