
旧暦の8月15日は中国3大節句のひとつ「中秋節」。今年は9月25日です。満月の丸い形=家族円満に通じるということで、家族団らんを楽しむ日でもあります。
香港では次の日26日は公休日。なので25日の晩の盛り上がりは半端でなく、夜を徹してマージャンを楽しむ賑やかな声がここそこから聞こえてきます。
そんな中秋節に欠かせないものといえば「月餅」。8月も半ばになると、街中いたるところ月餅の広告だらけです。香港の定番月餅は広東風。蓮の実のアンの真ん中にど〜んと丸一個塩漬けのアヒルの卵が入ったもので、半分に切ると餡の中に浮かぶ満月。とっても風流です。
そのお味はというと、ねっとりと甘い餡にほんのりしょっぱい卵があいまって・・・なんとも・・・不思議。
余りの後を引くこってりさに、日本人からは概ね人気がない広東風月餅なのでした。

最近は伝統的な月餅のほかに、カスタード餡や抹茶、フルーツ味(いちご・メロン・ブドウなど)、ハーゲンダッツの「アイスクリーム月餅」やらスターバックスの「コーヒー月餅」やら、もう何でもありの月餅市場。有名ホテルなどでは、贈答用として月餅とワイン・中国茶などをセットにしたものも販売していますが、主に仕事関係やお世話になった人などに送るそうで、ちょっと日本のお中元・お歳暮に似ていますね。
ちなみに私が今まで食べた中で一番印象的な月餅は・・・。10年前に北京で食べた「アリ月餅」。確かによく見れば月餅の上に中国語で「アリ」と書いてありました。当時まだ留学したばかりで、読めなかったんですね。「アリ」という中国語。もちろん食用アリだったのですが、タンパク質が豊富で、妊婦などに良い栄養食、だそうです。でも何も月餅にまで入れなくても・・・。あの月餅は今も健在なのでしょうか。遠く香港から思いを馳せる中秋節でした。