トルコワイン
カッパドキアの地が意外に肥沃であると言ったら驚く人がいるかもしれない。
谷間の葡萄からは紀元前からワインが作られていたらしい。凝灰岩をくり貫いてくねくねと続く有名な地下都市にも、必ずワイン製造場が設置されている。
日本ではワインブームが続いているというが、トルコワインを飲んだことのある人はどれくらいいるのだろう。残念ながらアルコールを受け付けない体の私は知るべしもないのだが、近年のトルコワインはヨーロッパで賞を取るものも出たりして、結構イケルらしい。そのせいかイスタンブールにはワインバーが増えてきた。まず有名なのはPANO。これは名前からしてオーナーはルム(ギリシャ系移民)なのだろうと思わせるが、場所もそれらしいベイオウルである。イステクラル通りの中ほど、ガラタサライ高校の向かいの人気のアイスクリーム屋MADOから、英国領事館に抜ける道沿い。ワイン樽とゴシック調の内装が施された店内はいつもにぎわっている。すぐ近く、イスティクラルから魚市場に入る入り口にもSARABI(トルコ語でワインの意)がオープンしている。またタキシムから北上し、シシリーという地域に来ると右手にKUPAJIという看板が見える。ここも最近開いたワインバー(シャラップハーネ)である。
今までトルコ人の飲むものといったら国民酒ラク(国によってはアラックやウゾと呼ばれるのと同種の水で割ると白く濁る強い酒)とエフェスピルセンとツボルグに代表されるビールだった。
ワインもあるにはあったけれど、こんなに種類が増えてきたのはやはりここ数年のことだ。
「トルコワインは本当はすごくおいしいんだ。ただし、同じメーカー同じ種同じ年のものでもボトルによって天と地ほどの差があるけどな」とうちのグルメなトルコ人ボスがウィンクする。試した日本人友人達の意見を綜合すると、白の方が好評。5つの気候帯にまたがるトルコでは、各地のワインがあるのでお好きな方は飲み比べてみるのも一興かも。無難なものをとお尋ねならマルマラワインではカバックデレ、カッパドキアではトラサンが一般的か、と。
トルコ人の99%はイスラム教徒だからって飲酒しないと思ってたあなた。大きな間違い。彼らの多くはこういって、毎晩私を責めるんだから。「タバコ無し?酒無し!?カズミ、オイレジェ ハヤット ゲチルメズ!(そんなんじゃ生きていけないよ!)」
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