トルコ人の名前

公開日 : 2001年01月29日
最終更新 :

トルコ語の雑誌に、トルコ人名辞典なるものが付いて来た。有名人や歴史的人物の解説をしようというのではない。普通のトルコ人の名前の意味を、一つ一つ解説しているのである。

そう、トルコ人の名前には意味があることが多い。当然、相手もそうだと思っているから、新しく知り合った相手の名前の意味を尋ねてくる。ところが、例えば私の名前、一美。同じカズミでも、和美さんもいれば加寿美さんもいる。それぞれ漢字には意味が含まれているだろうけれど、カズミという名前の音自体に意味があるわけではない。そこでまず漢字というものの存在から説明しなければならない。まどろっこしい。

それに引き換え、トルコ人の名前はアルファベットであるから明快である。ぺリンは植物の名前、セラップは蜃気楼、ジャンは心や魂、ハーリカは奇跡・大変素晴らしいこと、ジェスールは勇敢な、アジズは聖なる...と名前の意味を尋ねるだけで、かなりの単語が覚えられそうだ。日本語に置きかえられそうなものもある。プナールは泉ちゃん、イペッキは絹ちゃん、ユクセルは昇くん、ゼキは賢くんといったところか。

ただ意味を持っているが故に、驚かされる名前もある。チャルシュカンさん(名字。働き者の意)あたりも絶対サボれない宿命みたいなものを感じるが、ジャン・ドスト・デニズ(魂・親友・海)という青春ドラマみたいな姓名やケスキン・ケセル(切れ味するどく・切れる)なんていう文章のような姓名も思わず偽名かと疑ってしまう。(もちろん本名である。)乗客リストの中に、ジャナバルさん(化け物・モンスター)という名字を見つけた時も、思わず手が止まってしまった。

トルコへ来た当初、カズミと発音できず、私にトルコ名をつけた友達がいた。ギュルというのがその名前だった。通常はギュルバハールとかアイシェギュルというふうに、何かとくっついてつけられる名前だが、その頃私は友人と2人連れだったので、ギュルとバハール、と2人で人セットに名づけられたような気がする。

トルコを旅して、トルコ人と触れ合う機会があったら、あなたにもトルコ名がつけられることがあるだろう。そんな時は、その意味を、忘れずに尋ねてみるといい。

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