トルコの誇り

公開日 : 2001年12月31日
最終更新 :

江頭2:50がトルコのモスク内で裸になり、抗議の的となった事件を覚えている人はいるだろうか。1ヶ月の断食を終え砂糖祭(またはラマザンバイラムという)の休日を楽しむ人々であふれるイスタンブール。その日日本のテレビ局が撮影したプログラムに対し、今また抗議の声が起こっているという。

12月に入ったある日、新聞にこんな公募が掲載された。

「お金持ちの日本女性、結婚相手を募集」

女性の写真入りで、テレビや新聞を通じて広くトルコ全土に募集をかけたこの広告に応えるように、バイラムのその日、イズミールやアンタルヤなどの遠方からかけつけた人もいた。真剣な目をした花婿候補、約200人。以前も紹介したトルコの有名霊媒師の予言と彼女の選ぶ男性は果たして一致するのか?というのがもともとの企画内容らしい。

日本国内のバラエティの企画としては、ありえるだろう。真剣に応募しようが遊びで応募しようが、そこにはある程度の暗黙の了解があって、応募する側に見世物になる覚悟がある。ただ、外国の異文化の中にそういう感覚を求めるのはどうなのだろうか。経済大国の名をもって、お金目当てのギラギラした目つきの人々を集めたかったのかともとれる募集広告。しかし、応募した人々はまっとうなトルコ人が多かったようだ。ある番組では世界一親切、と兼高かおるにいわしめた、素朴ないい人たち。彼らを待っていたのは、花嫁は誰をも選ばない、という予定調和であった。誰の目から見てもいわゆるヤラセ、ではないか?

ばかにされた、という抗議が日本大使館に寄せられているという。放映がまだなので、どのような内容に仕上がったのか知るべくもないが、聞こえてくる撮影時の様子ではトルコ人の抗議もうなずける。新年特番での放映になるらしいが、編集によってイメージはごろりと変わるもの。他国を格下扱いし、その国民性を笑い者にするような内容には仕上がっていないことを、ただ祈る。

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