金曜日の食卓

公開日 : 2002年09月15日
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トルコは国民の90%がイスラム教徒であると言う意味ではイスラム教国ではあるが、金曜日ではなく日曜日が休日だ。政教分離のため、へそ出し女子大生はいるわヌード写真は横行してるわ酒はどこでも飲めるわであまり宗教の戒めが強い気はしないが、それでもやはり金曜日の礼拝は特別なものであるらしい、そして金曜日の食事も。

金曜日に出る食事といえばマントゥとチィキョフテだ。レストランなどでも金曜日だけはこれを出すと言うところも多い。マントゥとは小さな水餃子のようなものにヨーグルトととうがらしオイル、ミントやスマックと言われる乾燥赤紫蘇のような香辛料で食べる料理。英語メニューではイタリア料理のラビオリに似ていることからラビオリと書かれていることも多く、カッパドキア観光基点であるカイセリの郷土料理として有名だ。そしてチイキョフテ。キョフテとはトルコのミートボールのようなもの、チイとは生、ということだ。日本人は生魚を食べるというとあんなに気持ち悪がるくせに、なんだ君達、食べるんじゃないか生肉を!

作り方はこうだ。たまねぎのみじん切り(ところによっては摩り下ろしたり、すりこ木で叩き潰したもの)にブルグルといわれる細かく砕いた小麦を入れ、たまねぎがすっかり潰れてブルグルその水分を吸いしっとりとなるまで手でよくこねる。これが力も必要だし今期も要る仕事なので、チイキョフテ作りは男の仕事とする人もいる。ここにビベルサルチャ(赤いパプリカを煮詰めてペーストにしたもの)、ナールエクシシ(ざくろエキス)、塩、香辛料、イタリアンパセリ、唐辛子、2度挽きした赤身の肉を加えて練りに練る。これをちょうど握り寿司くらいの大きさに握って形作り、レタスで巻いてレモンの絞っていただく。にんにくと辛味は好みで調節するが、ちょっと辛目が美味しいとされる。トルコ人は一般的には辛さに弱い人が多いので、その辛味も大したことはないのだが。混ざってしまうので肉っぽさも生っぽさも残らないが、一切火を通さない肉料理であるのは確かである。材料さえ手に入れば、作るには単純で楽しいかもしれない。

GIMAと言うスーパーマーケットチェーンで、生以外の材料をセットしたチイキョフテセットを見つけた。旦那が練ってくれるというので勇んで購入。8人前で200‐300円くらいであった。少し重いが、お土産にしてトルコ料理パーティを開く時に使えば、ぐっと本格的。ウチの旦那はこのセットを使って週末にがんばってがんばって練ってくれたが、味はいけるがもっと練りこまなくちゃとトルコ人友人の談。うーん。トルコ料理料理人への道は遠いか。屈強でなくてはなれないな。

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これがウチ製チイキョフテ。生とはいうが生っぽくはなく、クスクスのスパイシーなおにぎりと言ったところ。

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