ミスワールド

公開日 : 2002年12月15日
最終更新 :

昔は日本から送られた現地駐在員だった、うちの旦那(日本人)。トルコに赴任して間もないころはこう思っていたそうだ。

「この人たち(トルコ人)って、男女本当におんなじ人種?」

つまり、「女は綺麗な子も多いのに、男はチビ・ハゲ・デブだ」というのである。確かに新市街を闊歩する若い女の子はスタイルも良く、綺麗な子が多いのは認める。かといって男のカッコよさについてはハゲもデブも気にならない私は夫の偏見に賛同する気にはならなかった。が、私は私で、トルコ人の女の子に男性の好みを聞かれて「クマさんのような人(トルコ語ではケダモノのような人と言ったに等しい)」と答えては人々のドギモを抜いていた。

こんなことを思い出したのは、今年のミスワールドにミス・トルコが選出されたからである。2002年の最後を飾るミスワールドコンテストはロンドンで最終選抜が行われ、92ヶ国の代表の中から女王に選ばれたのは

ミス・トルコであるアズラ・アクンさん。EU加盟への長い道のりを前にモラルを失ってしまいそうなトルコのニュースの中で、それは華やかに報じられた。世界の美の女王の座にトルコ人が座るのは70年ぶり2回目なんだそうである。波打つ長い髪と調和した人懐っこい笑顔は、どことなくアジアの匂いも感じさせ、まさしくヨーロッパとアジアをつなぐ位置にあるトルコの美人である。結婚してはいけない、妊娠してはいけない、太ってもやせてもいけない、化粧せずに人前に出てはいけないとこれから先1年のミスワールドのお役目には禁止事項も多いようだが、トルコのイメージアップには一役買うに違いない。

一方、男性にはハゲ(失礼)が減った。コンサートに行って後ろから眺めると昔は男性の半分近くはつるりと光る頭だったものだが、先日のコンサートではなんと数えるくらいしかいなかった。アンタクヤ特産の月桂樹石鹸でシャンプーすると抜け毛はたちまち止まると香辛料屋の軒先で記事を読んだが、どうも月桂樹石鹸の効用ではないようだ。かといって、最近広告を良く見る、VICHYの養毛剤のおかげでもないという。トルコ人の友人たちは、「植毛だよ」というのだ。そういえばかつらやも増えたが、植毛の看板を上げたクリニックも確かに増えた。トルコではこの手の手術は安いらしい。それにコンサートに来るような人たちは、ある程度生活力もある人である可能性が高い。女性でもお金持ちほどジムやエステに通い、年を取っても綺麗な人は多いかもしれない。

ただしゲランのエステでも50ドル前後と、日本に比べればこれも安い。

コンプレックスを解消するトルコの旅。うーーん、新しいコンセプトかもしれない。目標はミス&ミスターワールド?

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