ピンクの財布?

公開日 : 2003年02月10日
最終更新 :

バレンタインディの真っ赤なデコレーションも取り外された。あの日、おしゃれなレストランを埋め尽くしたカップルたちの一体何割が結婚へと進むことになるのだろう。トルコ人は結構簡単に婚約破棄をするので、婚約していると聞かされても結婚するとは限らない。田舎の村とイスタンブールでは、それこそ結婚事情も雲泥の差。都会では、離婚も再婚も結婚しない派も、それこそうんざりするほど見付けられる。

ところで、トルコのとても田舎のほうへカップルで旅行すると、今でもチェックインの際に「ピンク手帳を見せてください」といわれることがある。事情に詳しくない頃は直訳するとピンクの財布とも訳せるこの言葉を「支払能力を確かめるために現金を見たいのだろうか?」等と考えたりもした(例えばトルコではドルのことを、俗に緑と呼んだりするので、ピンクにもそういう意味があるのかと)。要するにこれは、結婚証明手帳のことだった。結婚証明手帳とも呼ばれるが,正しくは家族手帳である。結婚するとその場で役所から配布され、旅行などでも携帯が義務付けられているので、男女同室宿泊などの際は提示を要求されるのだ。夫婦でなければ,同室には泊めないよということである。

トルコ人にとってはあることが普通なので、もっていないというと大変驚かれる。宗教上の結婚だけで、法的には結婚していないのかと疑われたりする。外国人としてこの国に暮らす時、夫婦関係を証明するには、戸籍謄本を取り寄せそれを認定翻訳事務所で公式に翻訳し、公証役場で証明してもらうという手続きが必要となる。それもこれも家族手帳を持たない国民であるがゆえ。ホテルに泊まるにも夫婦関係の証明が必要となれば、家族手帳を持たないということはかなり面倒なことでもある。

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