ネットが使えない

トルコのインターネット事情についての問い合わせのメールを、幾つもいただいた。例えば、トルコへ行った息子さんや友達が「毎日メールをするって約束だったのに、連絡が無い。」ので、「インターネットカフェを見付けることは難しいのか」と書かれていることが多い。ここ1ヶ月で、急にこの問い合わせが増えた背景は分かっている。きっとその人たちは、インターネットカフェで断られてしまったか、WEBメールを開けないでいるのだ。

原因は地震であるらしい。地震の後、プロバイダーから簡単なお知らせが送られてきた。ケーブルの切断により海外とのインターネット接続が非常に困難になっているとのこと。難しいことはよくわからないが、文字だけのメールを受けるのに、例えば10分かかるとか、そういう状態が発生しており、復旧には1ヶ月はかかりそうとのことだった。更に伸びるかもしれない。予定は未定が当たり前の、インシャッラーの国であることをいまさらながら思い出させられる。

トルコではコンピューターはかなり安価になり、家庭にも急速に普及しつつあるものの、まだまだインターネットカフェの需要は高く、それこそあらゆるところにあるといっていい。イスタンブールではタキシムのチャットカフェを始め日本語が使えるところもあり、重宝であった。ADSLを使っているところも貴重である。個人で導入するには月２万円を超える出費が必要なので、家庭では電話回線、重いものは早いと噂のカフェに行ったほうが安上がりで簡単。旅行者のためのインターネット事情は、決して悪くなかったと思う。地震が、こんなところに余波を残すなんて、とても意外だった。

今、多くのインターネットカフェでは、外国人は使えないよと言われてしまうらしい。絨毯屋と違って薄利多売のこの商売では外国語を喋る従業員は少ないようで、なぜだと押し問答になっている場面に出くわした。トルコのページは見れるらしいのになぜ？？？と思うが技術的なことは分からないので、私も「とにかく海外ページはケーブル切断のため見れないからって言っているのよ」と通訳してあげることしか出来なかった。きっと皆さんが心配している、今この国を旅行中の人々も同じ状態だと思われる。

では電話をすればいい。それも解決策だがやはり高いし（割引制度などがない）、携帯が普及して公衆電話のほうはめっきり減ってしまった。なかなかうまくいかないものである。