赤いパンツの伝説

公開日 : 2003年12月30日
最終更新 :

年内最後のパザール(週一で定期的に開かれる青空市場)に出かける。入り口の青物屋でイタリアンパセリとルッコラを買おうと見当をつけていると、ん?いつも青物屋がある位置には、ずらっと洗濯紐に飾られた赤い下着の列,列,列。売っているのはいつもの青物屋のおやじで、いわく「いやー、季節ものだからねエ」。(そういえばこのおやじ、夏にはすいか売りだった。)

イスラム教国では奥さんの下着まで、旦那さんが買ってくるというのは珍しい話ではない。トルコは政教分離政策のため、あまりそういった風習のなかにイスラムらしさはないのだが、それでも男性が特別な女性に下着を贈ることに、そう照れはないようだ。新年のプレゼントに,この赤い下着はスタンダードの位置を占めている。

というのもアナトリアではこんなことが信じられているからだ。「赤い下着をつけて、新年を迎えればその一年は素晴らしい年になる。」トルコ語ではクルムズ・ドンという。2003年はいい思いをした人が少なかったのか、今年の赤い下着の売れ行きは記録的なんだそうである。Tバックなどのきわどいものからフリルやレースのゴージャスなもの、スポーティなものとデザインは選り取りみどり。お好みでブラやスリップとおそろいにすることも出きる。男性ものも徐々に売上を伸ばしつつあるという。

縁を担ぎたいのはどの国民も同じなようで。除夜の鐘をつく代わりに,赤いパンツ穿いて寝てみるか。

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