パムッカレ体力勝負

公開日 : 2006年11月17日
最終更新 :
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パムッカレといえば白く輝く石灰棚と都市遺跡ヒエラポリスからなる、トルコの世界遺産のひとつ。観光名所の中でも目玉のひとつですから、グループツアーの場合たいていの周遊観光コースには入っていますよね。

わたしがはじめて行ったころにはまだ、有名な遺跡の柱などがそこにごろごろした源泉の自然プールをかこむ建物は、モーテルとして営業していて、宿泊客は夜中まで何度も出たり入ったり、その微炭酸のお湯を楽しんだものでした。しかし、石灰棚上段の源泉近くにたくさんあった宿泊施設は、パムッカレの水の乱用と枯渇が原因となって輝きと白さを失いつつあった石灰棚を保護すべく、閉鎖、移転されました。白く棚が続く丘も、下から上まで自由に入れた時代は去り、立ち入り禁止区域を作り保護状態を見ながら一部入場が許されるという状態。棚上部へ近づく道は、南と北の二つの門に制限されたので、観光バスはたいてい村から上がってくる門から入り、棚上部で石灰棚を観光、またバスに乗り込み、そこから続くヒエラポリスを観光し、ヒエラポリスの墓地遺跡であるネクロポリスを抜けたところにあるもうひとつの門から出て、4星以上の宿泊ホテルが林立するカラハユット地区へ向かうのが、定番のコースとなって久しかったのです。

ところが、11月3日からこの保護政策はもうひとつ厳しくなっちゃいました。観光の中心である2つの門の間の車の運航が全面禁止になってしまったのです。2つの門の間を今までのコースどおり観光するとすると徒歩では観光時間も入れると約2時間ほどかかることになります。うーーん、エフェスなみですね。

実はトルコ旅行者には高齢者も多くて、この措置は非常に心配です。とにもかくにも石灰棚ですから、石灰棚に近い門から入ると15分ほどで石灰棚には着くので、ここから引き返すか、またはヒエラポリスの中でも一番棚に近いといえる円形劇場などのいくつかを見て、やはり石灰棚側の門から出て、カラハユットへはヒエラポリスを通らずに行くというコースが増えそうです。ネクロポリスまで見たという人はぐんと減りそうな気配ですね。まあお墓ですから、そんなに大きな見どころかといわれると、興味のない人は興味ないでしょうが、棺のレリーフなど遺跡好きにはそれなりに楽しいと思います。

わたしは全部見たいわ!という方は、どうぞ運動靴をご用意ください。これからの観光は、体力勝負になりそうですから。

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