ウィグル系トルコ人

公開日 : 2009年07月20日
最終更新 :
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新疆ウィグル自治区のウィグル系中国人のことを、トルコ人は中国のウィグル系トルコ人と呼ぶのだと今回の事件で、はじめて知りました。

トルコで初めて家を借りたときの同居人の一人が、やっぱりそうだった。トルコ語の名前を持つ中国人。ウィグルからトルコへの帰化を申請して、その結果を待っていました。彼女は今はトルコ国籍を得て、貴重な中国語ガイドをやってるけど。まだ私のトルコ語がたどたどしいころで、漢字の筆談を交えて話していたとき、新疆と書くといやそうにしていました。漢民族にとっての新しい土地というような意味で、ウィグルにとってはあまり好ましい名前ではないらしい(その頃の記憶なので、本当かどうかは未確認)。でもトルコでもSINCAN ウィグル自治区っていうんだけどね。

トルコ人がウィグル人に対してこんなに民族的親近感を持っていたのかとちょっと意外。中国人は好きじゃないって言うトルコ人も多いから。私にとってはウィグル人も中国人なんだけど、トルコ人にとってはアゼルバイジャンとかウズベキスタンなんかと同じく、ウィグル人は大きな意味でのトルコ人なのね。だから、やはり周りの話を聞いても、中国の弾圧に否定的な声が多いです。エルドアン首相も、「まるで大虐殺」とか「この殺人事件の責任の所在を明確にし、責めを負わせることは中国の大国としての使命だ」と明らかにウィグル族の味方。トルコには亡命したウィグル人が3万人もいるらしい。在トルコ日本人は、正式な滞在許可を持たない人まで含めても2000人ぐらいと言われているから、たとえば昔のルームメイトのように認可待ちのウィグル人や違法就労者などを含めればその人数はもっと多いんだろうしそのソサエティも大きいんだろうなあと思える。でも、トルコの外務省としては下手に中国と敵対したくないのは見え見えで、ビミョーな態度を取らざるをえない。中国はもはや昔の中国ではなく、それだけの力を持ったってことなんだけど、一般のトルコ人は感情的だから、どうもこの自国の外務省の態度がいやみたい。ウィグルに対する同情が、私の周りでは圧倒的だ。

どうなるのかなー。イスタンブールにも逃亡してきたりとかってあるのかしら。

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