トルコ人の名前

公開日 : 2010年08月12日
最終更新 :
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友人の子供トプラックくん、生後一ヶ月である。日本語にすると大地くんといったところか。生まれた翌日に彼に会いに病院に行った私は「いやーん、髪の毛がないー。いやーん、鼻がちゃんとあるー」と、彼の母である私の友人が、私の出産時に見舞ってくれたときに言ったせりふとまったく逆のことに驚き、抱っこもさせてもらって帰ってきた。うーん、赤ちゃんの匂いってたまらん。Happyの具現化した香り。

トルコ人の名前にはほとんどの場合意味がある。昔は男ならアフメット、メフメット、ムスタファあたり、女ならアイシェ、ファトマあたりがそれはそれは多く、街で叫べば半分のトルコ人は振り向くのではないかと思ったぐらいだ。あまり苗字を使う習慣はないので取引先に電話して「ムスタファさんお願いします。」というと「どのムスタファ?」と聞かれ、「えっと、ほら私たちのムスタファ」と答えるようなわけのわからん会話が良くある。こういった名前は宗教的(預言者の名前など)だったり伝統的な名前だったりしてあまり直接の意味はないのだが、それにもまして意味のある名を持つものは多い。最近は教育費の高騰から都会では少子化が進んでいるから、親も名前に凝るようになったのかもしれないが、確かに子供の名前は多様化しているように思う。ただここにあげるのは比較的一般的な名前の意味。女の子ならバラの妖精ちゃん、泉ちゃん、奇跡ちゃん、雨ちゃん、海ちゃん、川ちゃん、ナイル川ちゃん、月光ちゃん、炎君、戦君、平和君、魂くん、空くん、勝利くん、誇くん、といった調子だ。生まれる前に性別を知っておいて名前を決めておき、小さな砂糖菓子の包装に刷り込んだり、名前を書いた札をつけたりして、みんなに配る習慣もある。このトプラック君の場合も名前は誕生前から決まっていたので、誕生予告が本人から届いた。「はじめまして、僕トプラック。7月X日、そっちの世界に行くからね。病院はXX病院、僕に会いに来てくれる?(母代筆)。」エスプリ満点ではないか。

名前にまつわることでいえば、戦争、戦いを意味する男の子の名前サバシュくんなんていうのは、勇ましい名前なのだろうが最初聞いたときはちょっとぎょっとした。また女の子の名前で、ガムゼやらゴンジャやらやたら濁音が入った名前も、どうも可愛い女の子の名前としては受け入れがたかった。意味はえくぼやつぼみで、すごく可愛いんだけれど、音はどうも日本人受けしないよなあ。キャンディキャンディ世代の私は、イライダという名前も意地悪な女の子のイメージがついていてちょっと拒否反応があったぞ。

幸せな人生になることを祈っています、トプラックくん。私たちの世界にようこそ。

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