地下鉄美術館

公開日 : 2011年09月30日
最終更新 :
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あんまり日本のメディアなどに取り上げられる機会がないが、私はイスタンブールの地下鉄の装飾は結構がんばってると思う。

写真のものはレベント駅のホームの壁の装飾。手描きタイルの大作である。タキシム駅の移動通路のタイル絵では、コンスタンチノープル陥落の際の船の丘越えがテーマになっている。ITUアヤザーでは確か、天文だか錬金術だか、そういう中世の科学的なものがテーマだったように思う。シシハーネ駅には数箇所に、昔の街角や市場の様子を描いた壁画があるし、タキシムにはノスタルジックな写真なんかが飾ってあったりする。同じくタキシム駅の、ガラスタイルのカラフルな動物園もうちの子供は触りたがる。フニクラル(地下ケーブルカー)の巨大な巻き取りリールも水色ベースにカラフルな花模様で、無機質なメカニズムが露出しているよりずっといい。フニクラルは基本少しポップ系?手描きタイルもそこそこ有名な窯がつくった厚い唇の魚たちだったし、ガラス壁画もイスタンブールの略図みたいなデザインだった、確か。

そういう常設展示というか、駅の壁面装飾として固定されているもののほかにも、たとえば共和国記念日の花火大会写真コンテストの入賞作品展示とか、政治を風刺したようなカリカチュアの展示とか、さまざまな臨時展も、連絡通路などを利用して展示されたりする。

地下鉄構内で演奏するストリートミュージシャンたちも登録制なので、そんなに怪しい感じはなく、レベント駅チャルシュ出口なんかはたいていいつもクラシック系で、時々チェロなどもどーんと置かれていたりして、ちょっと優雅な気持ちになったりするのだ。

そういうわけで、みんながばたばたと駆け抜けていく地下鉄で、時々立ち止まってそういったものを鑑賞している私は、ひょっとしてただの暇人?いえいえ、生活を楽しんでいるんですよー。

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