マルマライ大陸間横断鉄道トンネル部分オープン

公開日 : 2013年11月12日
最終更新 :

日本のODAによるトルコ国家プロジェクトマルマライの一部がついに10月29日にオープンしました。日本の阿部首相もみえていたのでニュースでごらんになった方も多いかも。オープンオープンと報道されていますが、マルマライは実はハルカルからゲブゼまでの76kmの間の鉄道改装およびアジアとヨーロッパの鉄道を海峡の底に横たわらせた地下トンネルにより結ぶプロジェクトの総称で、今回開通したのは一番難しいトンネル部分のみ。全線開通は少なくとも2015年にはなる見通しなので、その効果というのは今はまだ評価しきれません。

ただこの工事、始まってからココまでも紆余曲折の連続でした。構想自体はオスマントルコ時代の1860年代からあったとされますが、2004年に工事が開始されてから、遺跡が発見されました。古代の木造船や港跡とされる出土品の数々は非常に貴重なもので、考古学調査や発掘が済むまで工事は一部で中断。2009年には完成の予定であったプロジェクトは大きく遅れることになりました。運輸省大臣が2013年10月29日共和国記念日にマルマライをオープンさせると宣言したのは3年前くらいのことだったでしょうか。進行具合を度外視した一方的な宣言のつじつまを合わせるため、突貫工事が続けられ、なんとか無理無理、一番技術的に大変なところである地下トンネル部分のオープンにこぎつけたのが先日の出来事というわけです。オープン後に不具合続出と報道されていますが、ここは織り込み済みの事実というべき。

オープン後15日間は乗車料が無料なので、時間のある主婦などがこぞってひやかしに押し寄せ、最終地点まで行ってはまた折り返して乗っているとか。おかげでものすごい混雑振りのようです。当初の予定の何倍もの利用者!との報道もありますが、まあ有料になってからじゃないと真価は全く見えないですよね。ソフトオープンとでも言うべきこの状況、しばらくは様子うかがいとしておきましょうか。

http://www.taraf.com.tr/haber/marmaray-la-ucan-semtler.htm

少なくとも沿線の不動産の価格は上がり始めているようですがね。

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